シネマ12月
「ミスト」
S・キングと「ショーシャンクの空に」の監督さんの組み合わせときたら、ちょっと興味がわいた。
「ショーシャンクの空に」は私の大好きな映画なのだ。
で、本作品だが、始まって20分ぐらいでゲテゲテになって、超B級の予感。
結局、「エイリアン」と「物体X」を足して3で割ったぐらいの感じか。
どこか虚無感の漂うラストが泣ける。
このラストで全体がぐっと締まって、「出来のいい超B級」になったよ。
人々の耳目に触れずにレンタル屋さんの店頭から消えていくかもしれないが、私は好きだ。
「観るといいよ」
「ザ・マジックアワー」
三谷幸喜の最新作。
佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里など、配役陣も豪華。
最初の1時間ぐらいはもう、無条件に面白かった。
「THE 有頂天ホテル」の仕掛けがあちこちにあったりするのも楽しい。
ところが、その面白さを最後まで持って行けないのが三谷幸喜の弱点で、最後の方は少しダレた感じ。
もっとも、本当のラストには感心したけどね。
なかなか大化けしない小粒の彼だが、これからに期待して、「観るといいよ」。
「ダークナイト」
大変期待していた「バットマン」の最新作。
本当は「バットマン・リターンズ」などを見返してから臨みたかったのだが、準備不足。
非常によかった。
テンポも展開も申し分なく、ラストまで緊張感と期待感をずっと保っていられた。
ラストも実にいい。
この時期に観たのでなければ、問題なく今年の何かの「大内家賞」をあげたいところだ。
(例年、年末に観たものは点が高くなる傾向があるので、抑えている)
ゲイリー・オールドマンが出ているとは知らなかった。(好きなんです)
彼は、化けるなぁ。
私は大昔に仕事でアメコミの「バットマン」の翻訳をしたことがあるが、「ツー・フェイス」出てきた出てきた。
この映画の中でも実にいい役に仕上がっていた。
ジョーカー役の人が撮影直後に死んだことなどでも話題になった本作だが、そういうことを除いても、実によくできた娯楽超大作で、久々に、映画を堪能させてもらった。
ぜひ、「観るといいよ」。
「ベイビー・ゴーン・ベイビー」
親とは、正義とは、社会のかかえる根本的な問題を考えさせられる。
さえないカップルの私立探偵が幼児の誘拐事件を警察とともに調査しながら、観ているもの達を思いのほか遠いところまで連れて行ってくれる。
なかなかの力作。やはりモーガン・フリーマンの出ている映画は期待を裏切らない。
「観てもいいよ」
(但し、大内妻は開始早々寝てしまいました。よって、本項は大内夫文責)
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