2014年1月1日
あけましておめでとうございます!
唯生は帰って来られなかったけど、家族みんな、まずまず元気に新年を迎えられました。
今年も大内家をよろしくお願いいたします。
例年通り、まずは大晦日の様子から。
2013年12月31日
掃除すべきところは掃除して、お正月用の料理もいくつか作って、やれやれ、やっと大晦日がきちんと終わる。
あとは当然、「紅白」。
どこかへ出かけていた息子も帰って来て、
「水樹奈々さん、出たら教えて」と不精なことを言って部屋にこもる。
途中で様子を見ると、「お笑い」を見ながら時々チャンネルを紅白に替えてみる、という感じだ。
で水樹奈々が出るので伝えに行ったら、
「おう、もう出るのか。1人じゃないんだ。TMレボリューション、って、誰?」とかつぶやきながら見ていた。
なかなか迫力のステージだったね。
息子はコンサートを追っかけて大阪まで行く程度のファンで、東京でライブがあればかなり一生懸命見に行くし、ファンクラブには入るし、グッズもいろいろ買っているんだ。
ま、けっこうなご趣味だと思いますよ。
11時ごろに年越しそばを食べ(息子にも声をかけたら自分の部屋に持ってって食べてた。こういうもんは、家族で食わんか?)、紅白を堪能し、今年も白組優勝でおめでとう。
と言ってる間にも年が明け、やっぱりおめでとう。
さて、とパジャマから着替えて、近所の八幡さまを見に行くか。
あまりに混んで列ができているので、きちんとしたお参りをする自信はない。
拝んでいる人たちをはるか後ろから眺めて、遠くから手だけ合わせて、帰って来た。
これまでは大晦日には唯生が帰って来てて、夜中に出かけるなんてできなかったんだが、去年のお正月に手術後の栄養摂取が難しく、プロでないと対応できない、という事態が起こった。
その時に、寂しい気持ちを紛らすために、
「唯生が、いたらできないようなことをしようよ。いないのを、悲しんでばかりいてもしかたないよ!」と始めた深夜の初詣、今年で2回目だ。
来年は、家族4人で迎えられるかなぁ。
あんがい、息子が「カノジョの部屋で年越し」なんて形で離脱する可能性もあるんだよね。
帰って来て寝ようと思ったら、息子はなぜか大学入試が終わったあと、「ヒマだ」と言いながら買ってまだ完成してないジグゾーパズルを始めていた。
ほとんど進まないうちに放棄して寝ちゃうのはいいんだが、リビングの床に放置するのはやめてください。
今年は、地元の友達と初詣に行ったりはしないようだね。
去年は八幡さまでばったり会ったんだが。
気楽に暮らそう、と大内くんと約束し、さて、今年はどんな年になるのかな。
誠実に、でも気楽に、やがて始まる老人生活に実りあれ、と祈りながら、2013年を終えます。
皆さんも佳い年を!
14年1月1日
あけましておめでとうございます!
寝たのが遅かったので、結局10時頃からお雑煮を食べる。
寝ぼけまなこで、それでも一応一緒に食卓を囲んでくれるらしい息子に、
「ビール、飲む?」と聞いたら、「もらおうかな」と。
ついに息子と合法的に元旦のビールかぁ。
このあと唯生のところまでドライブなので、私は口をつけただけだが、なんか感無量だった。
なのに「お年玉」を欲しがる。
「もうオトナなんだから、お年玉はナシだよ。大内のおばあちゃんたちからも名古屋のおばちゃんからも、預かってないよ」と言ったら、
「なんだ〜、もらえないのか〜」とちょっと当ての外れた顔をしていた。
成人した誕生日に、10万円単位のお金をあちこちからもらったじゃない!
それを、2カ月でパチンコにつぎ込んでしまったから、今、貧乏なんでしょ?
あれは「手切れ金」だったんだよ、と、大内くんと2人でこんこんと諭しておいたよ。
早くバイト始めろ。
夜まで予定がないらしい彼は、近所の幼なじみに電話をかけて初詣に行くようだ。
「今日は、帰ってくるの」と聞いたら、「たぶん」。
私「母さんたち、明日は朝早くから1日、出かけるよ」
息子「どこ行くの?」
私「甲府」
息子「よく行くけどさぁ、何しに行ってんの?」
私「ドライブして、映画観て、温泉入って、おいしいごはん食べてくるよ」
息子「わざわざ甲府まで行かなくっても、映画ぐらい近所で観たらいいじゃん」
私「楽しいんだよ。一緒に行かない?」
息子「んー、行こうかな」
これには驚いた。
もう、長いこと一緒に出かけたりはしてないんだよね。(ディナーとか、焼肉とかは行ったけど)
大内くんに話したらやっぱりびっくりしてたが、詳しい打ち合わせをする前に息子は出かけてしまった。
朝の5時に出発だ、ということまでは伝えたので、あとは、今夜ちゃんと早い時間に帰ってくるか否かだね。
我々は、すいた道路を30分ドライブして、唯生に会いに行った。
忙しそうに立ち働いてるスタッフの皆さんを見て、世の中には盆も正月も関係ない人たちがたくさんいるんだ、と、あらためて手を合わせてお礼を言いたい気分になったね。
唯生は、元気。
生まれて初めて「褥瘡」ができて、その治療が少し大変みたい。
「あけましておめでとう」と言ったら、なんだか神妙な顔をしていた。
枕元に置いた私物のCDプレイヤーからあいかわらず「みんなのうた」系の歌が流れている。
飽きてるかもしれないので、もっと新しいCDを持ってきてあげよう、「きゃりーぱみゅぱみゅ」あたりならあんがい楽しく聴けるかも、と思ったよ。
今度買って来よう。
30分ほど面会して、家に帰る。
大内くんは、お正月テレビを見ながら、3日に行われる「小さな新年会」のために「おでん」を作ってくれた。
毎年余りがちなので、「今年は練り物をぐっと少なくした」のだそうだ。
奮発した「三浦大根」はおいしいか?乞うご期待。
夜は、もしかしたら明日息子とドライブできるかもしれないと期待して、厚紙で「仮免許練習中」のプレートを2枚作る。
これを車の前後に貼りつけ、免許を持った人が助手席に座っていれば、「仮免」の人でも公道で運転できるのだ。
9月にお笑いサークルの仲間たちと2週間の「免許合宿」に行き、仮免までは取った息子、その後、試験場でのペーパーテストに受かれば晴れて免許取得なのに、一向に行こうとしない。3月で失効しちゃうぞ。どうするんだ!
「これだけ準備してても、息子が帰ってこなかったり、やっぱり行きたくないって言い出したら、無駄になっちゃうんだよね〜。でも、準備してあげたくなるのが親心なんだよね〜」と、いろんな意味で明日を楽しみにしているらしい大内くん。
この親心が通じるといいんだが。
とりあえずプレート2枚の写メ撮って、息子に送っとこう。
「その気があれば運転の練習できるよ。一緒に行こうよ」
我々が10時ごろ寝たところに、息子は、夜の11時ごろ帰って来て、我々が起きて、
「明日は行くの?」と聞いたら、意外なことに素直に、「うん」。
「朝、早いよ?」
「大丈夫。起こして」
「起きなかったら、かついで車に乗せて連れてっちゃうよ?」と大内くんが言うと、
「うん、そうして」という答えだったが、もう、80キロ近い物体を運ぶことは不可能だと思います。
みんな、早く寝て明日に備えよう!
と言いつつ、一番眠らないのは、息子と一緒にドライブかも!と緊張して不眠症を発現させた私です。
運転のことは大内くんと息子にまかせようっと。
14年1月2日
朝、4時半に起きる。私は1時間ぐらいしか寝てない。
大内くんが息子を起こしてくれたら、案外すっと起きられたみたい。行く気あるんだ。
とは言うものの、彼もまた寝不足で、行きの道は運転するのムリだ。
どっちみち高速道路を運転させる気はなかったので、後ろの座席でいびきをかくのにまかせておき、高速のインターまでの一般道と中央高速は大内くん運転。
「一緒に来たねぇ」
「うん、来た。驚いたよ」と話しながら、2時間弱で甲府のコメダ珈琲に着く。7時をちょっとまわったぐらいかな。
熟睡してた息子を起こして、一緒に朝ごはん。
コメダは、11時まではモーニングで、飲み物にバタートーストとゆで卵がついてくる。
やっと眠りから覚めた彼は、モーニングセットだけでは足りないと思ったのか、ホットドッグを追加注文してた。
朝からよく食べるなぁ。
さて、腹ごしらえもすんだし、いよいよ息子にハンドル握ってもらおうか。
助手席の大内くんが道順を教えたり運転について注意したりしながら、TOHOシネマズの入ってるイオンまで、10分ほどの道のり。
ブレーキが急でちょっと怖いけど、まあまあの運転だった。
「キミに似たんだよ。キミはものすごく運転うまかったもんね。彼も、経験を積めば優秀なドライバーになるよ」というのが大内くんの評価。
映画は、もうチケット予約しておいた「永遠の0(ゼロ)」。
息子は壁に表示してある「上映中の作品」を眺めながら、
「もう、ゼロ予約しちゃったの?もっと面白そうなもんがいっぱいあるけど」とちょっと文句垂れてた。
たまには戦争モノも観なさい!コーラ買ってあげるから。
感想はシネマ日記だけど、息子にはあんまり気に入らなかったみたい。
それより、いつも土曜とか3連休の中日とかに来てるが、このシネコンがこんなに人でいっぱいなのは初めて見る。
お年玉で懐が温かい中・高生が来てるのか、里帰りで人口が増えてるのか。
イオンで買い物をしようかとうろうろして、これまた我々が初めて見る大混雑の中で本屋や靴屋をひやかす息子が言うには、
「土人がいっぱい」。
今の東京の大学生は「地元民」のことをそう呼ぶようだが、それって差別用語じゃないかな?
変換が、一発ではできなかったよ。
まあもっとも、我々の頃は「原住民」と呼んでたので、大した違いはないんだけどね。
すみません、甲府の方々。
結局、息子にiPhone用のイヤホンを買ってあげて(もういくつも壊している。「ひっかけて、コードちぎっちゃう」ことが多いそうだ)、また彼の運転で温泉に。
「温泉に入れて、休憩室で昼寝ができて、マンガがずらっと並んでて、ごはんもおいしい、いいとこだよ」と前宣伝しておいたのだが、彼は、
「それって、『スーパー銭湯』じゃねーの?」と言う。
京王線永山駅にいいのがあるそうだ。友達と入りに行ったのか。
まあとにかく温泉なんだから、って言いながら昼ごはん。
私は息子と1日過ごすというだけで緊張しちゃって何も食べられないのに、昼から「焼肉丼定食」を食べる彼。
大内くんの「天ぷらざるそば定食」はわからんでもないけど、息子は、朝食のモーニング以外にホットドッグも食べたんだよ?!
でも、食事をしながらけっこういろんな話を聞けた。
ふだん家にいる時は、ほとんどまともに会話してくれないんだよね。
会話の中でいきなり、
「今つきあってる人がさぁ」と言ったのには驚いた。
「カノジョ、いるの?!」
「うん。今度、家に連れてくかもしれない。相手の人が、家に来てみたいんだって」
ますますビックリだ。
サークルの後輩であるというそのカノジョが帰省中で手持ち無沙汰だから、甲府につきあってくれたのかな?
それに関しては、
「したことないことを、できるだけしようと思ってて。親と温泉、ってやったことないじゃん。だから来てみた」ということらしい。
2人が食事を終ったので、温泉に入りに行く。
息子はあとで入る、と言いながら、畳に転がってスマホを見ていた。
温泉も、いつもにくらべてずいぶんお客さんが来てるなぁ。
私は、今回、関節炎になった左ひざのために湯治に来ているので、外の露天風呂がぬるめでいつまでも入っていられるのを幸い、普段は5分ぐらいずついろんなお湯に入っていたのを、露天ひとすじ。ずーっとつかってた。
最後にちょっとサウナに入り、大好きな水風呂に入ったら、いかん、せっかく温めて痛みの和らいでたひざが、一気にこわばっちゃった!
あわてて熱いお湯につかる。今回は、水風呂禁止だな。
1時間半ほどでパジャマみたいな「浴衣(よくい)」であがってみたら、大内くんはまだで、息子はあいかわらずスマホ見てる。
タブレットで本読もうと思ってたのに大内くんのリュックに預けっぱなしなのを思い出し、思わず息子に、
「なんか、本持ってない?」と聞くと、大沢在昌の「新宿鮫」を持ってると言う。
最近やたらに本を読むようになってきてて、イオンの本屋でも宮部みゆきの「火車」を買おうとするので、
「それ、データが家にあるから」と言ったら買わなかったけど、古典から読むね。
「ネットで見て、基本から入ってる」
私も基本に立ち返ることにして、「新宿鮫」を読ませていただくことに。
10分後ぐらいに息子が毛布掛けて寝入ってしまった。
横で本を読んでたら、いびきがものすごくうるさい。
何度か、わき腹をつついて「いびき、うるさいよ」と言うと、はっと目を覚まし、その場はとりあえずいびきが止まるんだけど、すぐに再開。
まわりによその人も数人いるのに、恥ずかしいよ〜!
なんと3時間も温泉につかったりサウナで汗を流したりしていた、という大内くんがあがってくる頃には、もう息子のいびきはあきらめていた。
大内くんも、
「止まらないんでしょ?しょうがないよ。僕は2、3時間寝て、そのあとまた温泉に入る」と言いながら横で毛布掛けて昼寝。いつものパタンだ。
2人が眠りをむさぼっている間に「新宿鮫」を読み終え、お湯につかりに行き、iPadでマンガを読み、結局大内くんが3時間ぐらい寝たところで揺り起こす。
5時間ぐらい寝たか、という感じの息子と大内くんがお湯に行くと言うので、私もラストだ。
今回あがったら、もう普通の服に着替えて、2階で食事をして、帰路に着こう、という計画。
彼らは3、40分であがるんだって。
息子なんか、温泉まだ全然入ってないんだから、もうちょっとゆっくり入ればいいのに。
私にとっては3回目のお風呂、やはり露天にじーっと座っていた。
驚くのが、3世代で入ってる人の多さ。
まずコドモたちが露天に入って来て、そのあとママが来て、おばあちゃんが来る、というような。
先に入っていた人が、孫たちを連れたおばあちゃんと顔を合わせたら、「こないだ同窓会で会った古い知り合い同士だった」なんてこともあり、なんつーか、地元率が高いですね。息子言うところの「土人」でしょうか。
この温泉、よく来るけど、正月に来たのは初めてだからなぁ。
あがってみたら男性軍はまだだった。でも、しばらくしたら現れたので、夕食。
あいかわらず緊張してて食事がのどを通らない私がやっとの思いで目玉焼きの乗った「デミ玉ハンバーグ定食」に決めたところ、男性軍は本当に元気で、「釜めし定食」を食べたいらしい。
釜めしは「30分ぐらいお時間がかかりますが」と言われるので普段は食べない大内くん、今回は、息子も食べたがってるし時間が延びれば延びるほど息子と話す時間が増えると思ったのだろう。
天ぷらがついてくる釜めしと刺身がついてくる釜めしがあるので、半分こしよう、という計画らしい。
おまけに息子が頼んだのは「角煮釜めし」だし(大内くんは「五目釜めし」)、「鶏のから揚げ」も別に頼むというし、ほとんど昼寝しかしてないのに、どうしてそんなにおなかがすいてるんだ!?
時間のかかる釜めしが来る前に私の「ハンバーグ定食」が来て、3口ぐらい食べておなかいっぱい胸いっぱいになってしまった私の代わりに、から揚げを食べながら息子がほとんど平らげてくれた。
それで、自分の釜めしも全部食べた。コワイ。
「18、19歳の頃は、荒れてたからなぁ」って自分で言うが、20歳になりたての今だってそれほど穏便じゃないよ。
「死ね」って言わなくなったのは確かだけどね。
「今日の映画とか見て、戦争のことはどう思ってる?」と、前から聞いてみたかったことを聞いたら、
「なんか考えなきゃいけない、って思わされてる」。
それはそれで納得できる答えだ。
「『戦争を知らない子供たち』を知らない子供たち」の考えを、知りたかったんだよね。
「『はだしのゲン』は確かにスゴイけど、そればっかり、ってことになると、めんどくさい」
それもわかる。
我々がコドモの頃、図書館に置いてもいいマンガは、それだけだった。
今は、吉田戦車まであるみたいね。
「あれは天才だよ。中学生の時、図書館で読んだ」と言う息子は、今では親とはずいぶん違うマンガを読んでいる。
「オレに子供ができたら、アニメとかマンガを、イチからじっくり見せてやりたい」
我々もそうしたつもりなんだが。
ずいぶんいろんな話をして、大満足で温泉を出た。
大内くんは夜道も少し練習させてやろうと思ったらしく、帰り道でも高速のインターまでハンドルを握らせていた。
正月の2日、夜10時ともなれば高速はすいているだろうと思ったのに、珍しく渋滞に引っかかった。
屋根に雪を積んだ車もいて、スキー場で年を越した人々のお帰りか。
息子は助手席でスマホを使って動画を見ていたので、全然苦にしていない様子だった。
結局、家まで帰り着いたのが11時半ごろ。
息子に「楽しかった?」と聞いたら、「まあね」との答え。
「運転は好き?」という問いにも、「まあまあ」。
何でもそれですませちゃう。
我々は、とっても楽しかった。いい思い出になるよ。
富士山を間近に見た息子が写メ撮りながら、
「オレって、こういうのに感動しないんだよね。情緒がないから。富士山の頂上から景色見ても全然心が動かない。おじいちゃんに似てるのかな」と、
私の父のことを言っていた。
確かにキミの性格はおじいちゃんそっくりだ。そして私にも似ている。
だが、おじいちゃんも私も、芯にはそこそこ情熱的なとこもあるんだ。それも似てると思うよ。
ま、人間、冷静なのに越したことはないから、いいんじゃない?
山頂の日の出に感動しない人が、どうして3回も登頂してるのかはわからないが。
また機会があったら一緒にどこか行こう。
しばらく車の「仮免許練習中」の札はつけたままにしておくよ。
早く免許取りに行ってくれ。
それから、カノジョを連れてくる話は、しっかり実現させるように。
息子が寝ている間に「新宿鮫」を読了し、「はやっ!」と感心された点だけは、正月からポイントを稼いだ私でした。
14年1月3日
息子は昨日急に思い立って大内くんの実家に電話をし、「おばあちゃんちに新年の挨拶」に行った。
いい心がけだ。
ここ数年ご無沙汰している我々に代わって、孝養を尽くしてきてくれ。
と思ったら、昼間ちょっと寄っただけで友達に会うと言ってすぐ帰ってしまった、しかも寝坊して、約束の時間よりも大幅に遅れて行ったうえ、新しい靴とバッグを持って帰って来て、聞いてみたら「お年玉をもらった」んだって。
大内くんがあわてて実家にお礼の電話をすると、ステーキハウスでお昼をご馳走になったという。それは報告になかったぞ。
お義母さんの話では、どうも、
「お父さん(大内くん)を尊敬している。頭が良くて話が面白いのに最近気づいた。言っていることはいつも正しいと思う」のだそうだ。
家では「おまえ」呼ばわりしていて、ちっとも言うことを聞かないのに。
お母さん(私)については、
「マンガと文学に造詣が深い」と言っていたらしい。
こないだ「新宿鮫」を一気読みしたのが効いてるんだろうか。
いずれにせよ、両親をそれなりに評価できる年頃になったようだ。
それならそれで、もうちょっと言いつけを守ってくれないだろうか。
息子がそうやって遊んでる間、こっちはこっちで勝手に遊んでた。
毎年恒例になりつつある「小さな新年会」をしようと、今年も去年と同じ友人女性2人を招いたのだ。
大内くんがおでんを作ってくれて、私はつまみを何品か作った。
先に来た友人その1が生春巻き巻くの手伝ってくれたし。
着物で来てくれた友人その2はマンガ家さん。その道35年。50歳なのに。
その1はフリーでデザイン関係の仕事をしている。
皆さん、今年も頑張って稼いでくれ。
娘さん2人がもう就職している友人その2は、我が家と同じく「老後の住処のダウンサイジング」を考えているらしい。
そうねぇ、一戸建てに女3人で暮らしていて、娘さんたちがだんだん独立して行ったら、彼女と2匹の犬だけでは広すぎるだろう。
「人に貸すと、固定収入があっていいわよねぇ」
うちはマンションではあるものの、かなり同じようなことを考えているなぁ。
10年前にマンションを買って親元を離れて以来ずっと独り暮らし、これからもそれは変わらない、という前提の友人その1は、「家の中をもうちょっ
と片づけたい」という以外の野望は持っていないらしい。
それはそれでいいんじゃないだろうか。
その1が持ってきてくれた発砲白ワインを開けてつまみや生春巻きを食べ、皆さんかなりおなかいっぱいの様子。
うちが買っておいた2本目のワインを開け、大内くん力作のおでんが出る頃には、食べる速度が少し落ちていた。
大内くんはあとから、
「失敗だった。おでんを、もっと早いタイミングで出すべきだった。メイン料理だと思って前菜と別にしすぎた」と悔やんでいたけど、残ったおでんは
そのあと3日ぐらいかけて夕食においしくいただいたので、大丈夫だよ。
「練り物を少なめにしたのは正解だった。大根は、2本近く使ったけど、今度は1本にしよう」というのが来年への申し送り事項。
しばらく食べるのは休んで話に花が咲き、YouTubeから落とした息子のお笑いコンテスト出場場面をiPadで見てもらったり、去年の大内家ビッグイベントのひとつ、テレビ出演の録画を見てもらったり。
テレビの話は、ホント、話題になった。
5月に放映された時に「見てたら大内さんと息子さんが出てるんで驚きました!」と電話やメールが相次ぎ、そのゆるい番組を「なんとなく」見ている人の多さに驚いたものだが、年賀状でもまだ新たな「見ました!驚きました」が数人から聞けた。
息子は、大学をやめるつもりこそないものの、あの番組の「ドッキリカメラ」の台本通りに言っていた「お笑い芸人になりたい」が、限りなく本当に近くなっていて、親としては反対したものか応援したものか、まったくわからない。
留年が決定してはいるけど、卒業だけはしてくれ、と、今はそれしか祈れない。
その2が持ってきてくれたケーキを食べて、散会になったのが10時近く。5時間ほどの宴会だった。
お酒を飲んでいなかった私が運転して、2人を送って行く。
その1は駅まで、その2は、公共交通を使うとバス電車バスになって遠いのだが、実は車なら15分ほどで着いてしまうご近所なので、家まで送った。
車で戻ってきたら、入れ違いに息子が帰ってた。
お互い、遊んでくれる友達がいて、よかったね。
とっても楽しかったよ。
2人とも、来年も来てね!
元気で仕事して、またおいしいごはんを一緒に食べよう!
14年1月4日
今年初めての、「何もすることがない日」。
たまったテレビの録画を見て、ぼーっとする。
息子は帰ってこないようだ。いつもの無断外泊か。
そろそろ友達や彼女が帰省から帰って来て、東京がにぎやかになってくる頃かな。
お正月にわりと家にいたのは、転がり込む先がなかったせいなんだろう。
9連休もあったのに、もうあと1日かぁ。あっという間だね。
大内くんとずっと一緒に過ごす日々はとても楽しい。
定年になったら、毎日こんなふうなのかな。
年末に1回、私が泣くような大ゲンカをしたけど、今年に入ってからはまだケンカしてないぞ。
そもそも、大内くんが怒りっぽくってすぐ言うこと聞かなくなる、って、友達は誰も信じてくれないんだ。
会社では、部下から「あんがい怒りっぽいんです」って言われてるのに。
私が泣くと、
「ごめんね。大好きなのに、泣かせちゃったね」って反省する彼の、怒る最大の理由は、私が「正しいから」なんだって。
間違ったことを言って怒られるならわかるけど、どうして正しい人が怒られるんだろう。
「焚書坑儒の気持ち。正しいことをぴーちくぱーちく言う、その口を、埋めたくなるんだ」そうだが。
今年は、正しいことに耳を傾け、怒らないで、ゆったりした気持ちで過ごそうね。
14年1月5日
大内くんの9連休最後の日は、ここ数年ずっと楽しみに見ている「芸能人格付けチェック」を見た。
「GACKTさま」は不敗の神話を守れるのか?
大トリを務めて紅白を引退した北島三郎は、「一流芸能人」のままでいられるのか?!
GACKTさまの今年の相棒はTMレボリューションの西川貴教。キンチョーするだろうなぁ。
私としては、梅宮辰夫と石田純一が出ないのはつまらなかった。
彼らがうんちく垂れながら間違えるさまは、たいそう面白かったものだが。
高橋英樹なんかさすがに人間が出来てて、間違えたか、と思った時には、
「ちょっと、しゃべりすぎちゃったかなぁ」って反省してるもん。
結果は皆さんがご存知の通りだが、実は、大内くんは「味をみる」という、視聴者には回答不可能な問題以外のすべての設問に、正解していた。
「盆栽」の時なんか、TMレボリューションがAの部屋で1人で悶絶していて、視聴者にも最後まで正解は明かされなかったにもかかわらず、
「僕は、不思議なほどの自信がある。正解はAだ」と言い張っていたのだ。
あんがい一流の人なのかもしれない。
毎年、これが楽しみで楽しみで。
GACKTさまが間違える日が来たらどうしよう?
「チーム・アーティスト」で、高見沢さまとペアを組むことはないだろうか?!
14年1月6日
大内くん久々の出社。
「仕事始めだから」と、終業30分ぐらい前に仕事じまいになったらしく、早く帰って来た。嬉しい。
最後のおでんを食べて夕食。
会社でも「格付けチェック」は話題になっていたそうだ。
元旦にイトーヨーカドーで買ってきてあげたハッシュパピーの1万円の福袋の中身(Tシャツ、綿シャツ、セーター、ジャケット、手袋)だけで、新年6日まで過ごす男、息子。
2連泊して、やっと帰って来た。
もう大学は始まっているし、1月は試験期間だと聞いているが、明日もぐでぐで過ごすつもりらしい。
「免許は、勉強してないので、まだムリ」なんだそうで、有効期限の3月11日までに本当に取れるのだろうか。
じわじわと、日常が始まる。
明日は普通に帰ってくれるそうだが、あさってからは普段通り接待なども入るようだ。
年末年始、ずっと一緒にいたので、いないと非常に寂しい。
もし、大内くんが早死にしてしまったらいったいどうしたらいいんだろう、と1人で考えて涙にくれる私。
家で奥さんが勝手にそんなこと考えて泣いてたら、困るだろうなぁ。
大内くんが家にいたらいたで、
「息子が事故で死んじゃったりしたらどうしよう。彼の写真に黒リボンをかけることを考えると、涙が止まらない」とか言って泣いてるし。
去年は、本当に息子さんを病気で亡くした友達がいる。
何と言っていいか、わからない。
世の中に不幸なことはいろいろあるけど、みんなどうやって乗り越えてるんだろう。
私は昔、自分はいつでも自殺できると思っていたので、本当に悲しい、困った状況になったら死ねばいいと思っていた。
でも、ここ10年ぐらい、死にたくなくなってきちゃった。
だとすると、何があっても、寿命が来るまではその悲しみに耐えなければならない、ということだ。
取り越し苦労をしても仕方ないのに、つらいことをいろいろ想像してしまう。
みんなが、できるだけ悲しい思いをしないですみますように。
世の中が平和で、病や苦しいことが、人々に起こりませんように。
小さな声で、でも、一生懸命祈っています。
14年1月8日
「バイトの面接ある」とつぶやきながら、背広を着て出かけて行った。
普通に遊んで帰って来たようで、11時過ぎの帰宅。
夜食を作ってやりながら、
「面接、どうだった?そもそも、何のバイト?」と聞いてみたが、
「受かったら教えるよ」と言ったきり、レンコンのきんぴらと豚肉の味噌漬け焼きとワンタンと納豆と牛乳が乗った、何料理ともつかない夜食のお盆を 持って部屋に行ってしまった。つまらない。
それでも、先日たまたま大内くんと私が、別件でそれぞれ少し本格的なお小言をプレゼントした結果なのか、お盆の上のお皿をあごで指して、
「洗っといたほうがいい?」と聞いてきたのには驚いた。
普段は、グラス1つでも洗うどころか部屋に置きっぱなしなのに。
あんまり驚いたんで、
「うん、助かるよ。洗っといて」という教育的な指導をするどころか、条件反射的に、
「いいよ。食べたら台所に運んでおいて、声かけて」と、いつものように言ってしまった。
洗わせときゃよかったなぁ。失敗失敗。
今年は少し彼に「家事スキル」を仕込まねば。
まずは使ったグラスを流しに持ってきてゆすぐところから。
道のりは険しい。
14年1月9日
映画の「レ・ミゼラブル」、去年観て良かったので、DVDを買った。
アマゾンさんから届いた封筒に一緒に入っていたチラシを見ていた大内くんが、
「ねえ、ちょっと。ついに、だよ!」と言う。
何かと思ったら、私の大好きなミュージカル、「ジーザス・クライスト・スーパースター」、これまで幻と言われていた1973年版のDVDがついに出ると言うお知らせ。
舞台版と2000年版、そして、この1973年版がセットになったブルーレイが、7500円。
大内くんに、「どうしよう?!」と聞いたら、
「もちろん、買いなさい。今まで、BSでたまたま録画できたものをかろうじて持っていただけじゃない。出て、よかったね!」と言ってくれた。
しかも、アマゾンで調べたらもう2千円ぐらいオフになっている。買いだ!
この名ミュージカルを作った巨匠、アンドリュー・ロイド・ウェーバーが、舞台色の強い2000年版を好み、ヒッピー・ムーブメントの香りが高い1973年版の演出をひどく嫌っていた、というのがDVDが出なかった(正確には出ているのだが、日本ではリージョンの関係で視聴困難だった)原因らしい。
私は、1973年版の方が好きだなぁ。
「遊星からの物体X」と並んで、私の生涯のベストの映画だよ。
ただ、アマゾンで買った人のレビューを見ると、「字幕がひどい」らしい。
「劇団四季の歌詞をそのまま使っている」
「カラオケをしたいわけじゃない」
「ユダとジーザスは、『俺、おまえ』でやってほしい。字幕がもう、クソ」と、ヒドイ言われようだ。
大内くんは、
「英語版の字幕を見ればいいじゃない。日本語版の字幕は、もう覚えるぐらい観てるでしょ」。
その通りだ。
それに、劇団四季の歌詞がついてくるなら日本語で歌えるようになるかもしれないなぁ。それはそれで、楽しみかも。
胸弾ませて、届くのを待っております。
S社からK社へ配送が替わって苦情が増えたらしいアマゾンさん、発注後10時間で持ってくる、なんて無茶はしなくていいですから、無事に届けてくださいね〜!
14年1月10日
さて、大内くんの仕事も始まったことだし、今日は出張で帰りが夜中になるから、私は新しい宮部みゆきでも自炊して読むか。
とても珍しいことだが、最新作を新刊で買ったんだよね。
出たばっかりのその、「ペテロの葬列」を読もうと思ったら、その前に2冊、シリーズがあることを知り、1冊目は持ってなかったので2冊目を読んだ ら、何とまだ未読のもので、これがもう、面白くって。
シリーズ1冊目は、読んだ覚えはあるのだがよく覚えていないし、2冊目と最新作のつながり加減を考えると、最新作を読む前にもう1度読んで、世界観を確認しておきたい。珍しく新刊を買ったんだし。
なので、大内くんが休みに入るのを待ちかねて、ブックオフに連れてってもらい、第1作を買い、やっと読み終わった、というわけ。
ついでに、すでに持っている宮部みゆきのリストをスマホに送っておいて、それを見ながら、105円の棚からじゃんじゃん買う。
ワタシ的には、宮部みゆきは大当たりの作家だ。
ずいぶん読んだが、面白くないモノに当たったことはほとんどない。
むしろ、「小暮写眞館」のように、何度でも読みたいものの方が多い。
欲しいもののうち、2冊だけ105円の棚にはなかったので1冊300円で買ったが、総計2600円だから、かなり買いまくったと言ってもいいだろう。
自炊以前は、スペースに限りがあったので、読みたくなったら図書館で借りる、という方法ですませていたが、なるほど、これが大内くんの言ってい
た、「場所に制限がないので、いくら買ってもいい」という状態か。
初めて悟ったよ。
「誰か」「名もなき毒」「ペテロの葬列(これはまだ未読だけど)」は名シリーズになると思います。
東野圭吾も好きで、そのうちそろえたいと思っているが、彼は、当たり外れが大きい。
最高峰は「ナミヤ雑貨店の奇蹟」だろう。ラストが気に入らないけどね。「容疑者Xの献身」も好きだなぁ。
そう言えばガリレオシリーズ最新作の「真夏の方程式」がDVDになっていたので、借りて来たよ。
小説はそれほど大したことなかったけど、今夜観て、大内くんはたいそう感動していた。
東野圭吾のもう1つの人気シリーズ、加賀恭一郎モノは阿部寛。
当代の2大イケメンを使った両シリーズは、東野圭吾にどれほどの富をもたらしただろうか。
大内くんは、
「作品が多すぎる。ゴーストライターが10人ぐらいいるんじゃないか」と言うんだけど、彼は、庄司薫の「薫くんシリーズ四部作」も、最後の「僕の大好きな青髭」は村上春樹が書いた、と言ってゆずらないぐらい、すぐにゴーストライター説に走るんだよね。
昨日テレビでやっていた、映画「麒麟の翼」を録画してあるから、今度観よう。(実は前にも1回観てるけど。原作より面白かった!)
いつも話題になるのは、小説が原作になっている映画を、「観てから読むか、読んでから観るか」という点。
大内くんとの議論の結果、
「あらすじはわかってしまうけど、ストーリーを変えてきたりもするわけだし、『観てから読む』方がいい」ということになった。
それで、甲府に行って「永遠の0(ゼロ)」観てきたわけです。
これから読む「ペテロの葬列」が終わったら、「ゼロ」の原作読もう。
「図書館戦争」も、近々観るつもりで、そのあとに原作が待っている。
問題は、今、私が種々のストレスに加えて、「ラスト・ストロー」である正月疲れで本を読む気がまったく起きないという点。
温泉で、休憩時間に大沢在昌の「新宿鮫」を頑張りすぎたのもいかんかったかも。
しばらくは「ペテロの葬列」にかかりっきりになる予定。本を読むのが遅くなったなぁ・・・(涙)
14年1月11日
お正月休みが終わって1週間働きに行ったと思ったら、もう3連休の大内くん。
カレンダー通りに休める、というのはありがたいことだ。
この連休は、とにかくHDDに貯まりに貯まったお正月番組の録画を消費するのが目標。
もともと貯まりがちだったんだが、ここに至って2テラのHDDが「残り7時間」とかになってるもんなぁ。
まずは、大内くんがとても観たいと言っていた「影武者 徳川家康」。
新春ワイド時代劇って、見始めた頃は本当に12時間ぐらいやってたんだよね。
浅田次郎原作の「壬生義士伝」とか。
それが今では5時間程度。
「これでは大したことは描けない」と困っている大内くん、今回の「隆慶一郎」の原作が大好きなんだそうだ。
「面白い時代小説だよ〜」と言うので、今度私も読んでみよう。
でも、そのまえに「永遠のゼロ」と「図書館戦争」4冊を読まないといけないんだ。
あっ、図書館から大内くんにやっと予約が回って来た「七帝柔道記」も読まなきゃ。
で、5時間、見ました。面白かった!
こういう説もあるのか、と、興味深く見た。
昔は西田敏行が大嫌いだったものだが、ドラマの「ドン亀」とか「タイガー&ドラゴン」とか見てるうちに大好きになってしまった。
(今でも「もしもピアノが弾けたなら」はキライだけど)
西田敏行が好きでないと、この時代劇は見られない。
逆に、西田敏行の演技力で持ってる話なんだ。
影武者がだんだん自信をつけてくる、その細かい様子を演じるのは、相当の演技力が必要だよ。
感心した。
どうして人は、オトナになると時代劇や時代小説が好きになるんだろう。
私は、昔、25歳ぐらいの時に人生に行き詰って山岡荘八の「徳川家康」全26巻を読んだことがあり、彼のガマン人生に大いに勇気づけられたものだが、それがほとんど唯一の例外で、時代小説よりSFの方が断然好きだった。
なのに今、SFを読む気がまったく起きず、宮部みゆきとか畠中恵の江戸モノを好んで読む。
(SFと時代小説のクロスオーバーという意味で、石川英輔の「大江戸シリーズ」も大好きだ)
これもひとつの加齢現象か。
確かなことは、何を読むにしても目が大事、という点。
老眼に負けてはいけない。
大内くんも私も、老眼と近眼の両方から責め立てられ、せめてレーシックで近眼だけでも治そうか、と思う今日この頃。
遠近両用コンタクトというのも、合う人には絶大な効果を発揮するらしいし。
問題は、2人とも「メガネをかけた人」が大好きで、お互いがメガネをかけなくなったらものすごく寂しいだろうってこと。
「メガネ男子」「メガネ女子」好きのハシリである我々なのでした。
14年1月12日
今日は「お笑い」を見て過ごす。
「ダウンタウンの決して笑ってはいけない24時間」、毎年ホテルとか警察とか病院とか、本当に笑ってはいけない舞台だったが、今年は何と「地球防衛軍」。ちょっとふざけすぎではないか?
懐かしい「科特隊」のオレンジの衣装に身を包んだ彼らを見て、息子は「ウルトラマン、覚えてる」とつぶやいていた。
そんな息子は年を越しながらもう見てしまったようだが、我々は今頃見る。
実はこれ、まともに見るのは初めてなんだよね。
いつも、息子が見てるのを後ろからちらっと眺める程度で。
そう言えば、高校の保護者懇親会で、お母さんたちはけっこうお笑いが好きで(つまりコドモたちが好きだということなんだろうが)、
「『ダウンタウンの笑ってはいけない』、今年は何でしょうね〜」と楽しみにしているらしかった。
その頃は、息子がお笑いの人になるんだとは思ってなかったよ。
何を隠そう、高校でも地味にお笑い活動をしてるのも、長いこと知らなかったし。
というわけで、この番組も少し見てやめよう、と思っていたのに、気がついたら夢中になって笑いながら見ていた。
6時間、全部見た。
学校で「いじめ」のメニューになるんじゃないかと思うような無茶も多かったが、喜んで見ちゃったよ。
それ以外にも、「レッドカーペット」とか「東西お笑い合戦」とか「おもしろ荘」とか、いわゆる「ネタ見せ番組」は全部見た気がする。
昼から見始めて、夕食を作って食べて休憩してまた見て、笑い転げてた。
「ふっとんだ王選手権」が一番面白かったかも。
「R藤本」という人の「ドラゴンボールネタ」が大内くんにはひとつもわからず、私は全40巻以上のあの名作を、もう1度読みたくなった。(今、読んでる。とにかく長い。でも面白い!)
何を見ていても、
「息子のコントはまだまだだ」とか、
「本当にこの道で食べて行こうと思ったら大変だろう」とか、気になってしまう。
山上憶良の「瓜食めば 子供思ほゆ」の境地だ。
あー、よく見た。
旬の芸人さんたちをたくさん見た。
日頃はついて行けてないけど、1年で、今頃が一番「歌」と「お笑い」にくわしくなる気がする。
個人的には「ナイツ」と「オードリー」が好きだ。
大内くんは「博多華丸大吉」が好きだと言う。
そして2人とも、「大助花子」と「中田カウス・ボタン」はさすがだと思った。
息子がこの道に踏み込むかどうかはともかく、みんなしっかり修行して、来年もまたテレビに出てほしい。
売れ続けるのは大変だろうが、頑張って!
14年1月13日
今日は成人式。
去年の10月に20歳になった息子も、市役所公会堂での式典に参加した。
保護者(そもそも、もう成人なので「保護者」というのも変だが)は入場できないところを、せめて幼なじみたちと一堂に会する顔だけでも見たい、
と大内くんと一緒に公会堂の前に行ってみたら、振り袖姿の女子たち、背広姿の男子たちに混じって、紋付袴の男子たちもけっこういた。
息子は、大学入学が決まった時に洋服の青山で買った一張羅の背広だ。
小・中学校の入学式や卒業式で同学年の男子たちの顔はかなり覚えているつもりだったが、さすがに10年ぐらいたっていることもあり、誰が誰やらわからず、向こうから「あっ、大内くんのお父さんとお母さん!」と声をかけてもらって初めて「えっ、○○くんなの?!」と驚く場面もあった。
息子も、男子たちのカタマリに混じって「おう!」と歓声を上げていたが、式そのものは退屈だったらしく、公会堂に入場して式典が始まるやいなや外に出てきて、「つまんねー。オレ、コンビニで立ち読みしてる」と言い、向かいにあるセブンイレブンに入ってしまった。
心配になってついて行ったら、マンガを立ち読みしていて、私の顔を見るや、「腹へった。なんか食うから、金払って」と言ってカレーと飲み物を選び、私が「温め、お願いします」とお会計してレンジしてもらったカレーの器を持って、「じゃ、気をつけてね」と言い残して、公会堂の裏の階段に腰かけてカレーを食べていたようだ。こんな成人はめったにいないと思う。
ただ、式典を抜け出して長さ10メートル近くあるまっ白なリムジンに乗って消えて行った振り袖と紋付袴のグループがいたり、おそらくは「20歳の母」がいるのだろう、式典の間、お父さんらしき人が赤ちゃんを抱っこして待っていた、なんて人たちもいて、それぞれ、いろんな成人式を過ごしていたようだ。
(リムジンは、てっきりヤクザのご子息が成人式にいらしたのかと思ってしまったよ。でも、緑ナンバーの商用車だから、レンタルとかハイヤーだろうなぁ)
今夜、日本中のあらゆる場所で、新成人たちが「同窓会」を繰り広げていることだろう。
息子たちも、友達のお母さん経由で聞いた情報では、近所のホールに集まっている模様。
それをお母さんにメールしてくる息子さんであることが、うらやましい。
うちの息子はメール1本よこさない。今夜、帰ってくるかどうかも不明。
楽しい夜を過ごしてくれれば、と思う。
20歳の誕生日を迎えた時に、「ああ、これで親の仕事も終わりだな」と思ったけど、今日、成人式に集まったかつての同級生たちを見て、「これが本当の旅立ちだ。子供たちのことは子供たちにまかせて、親は退場だ」としみじみ感じた。
新成人の皆さん、ご家族の皆さん、本当におめでとうございます!
14年1月14日
と思っていたら、息子は夜の12時過ぎには帰って来た。
今夜はオールで大騒ぎ、かと思ったのに。
感想を聞かせてもらったところでは、
・成人式はまあまあ面白かった。
・同窓会はつまらなかった。
・あまりにつまらないので、途中で抜け出し、終わった頃に幼なじみ2人を家まで呼びに行って、話をしてきた。
・中学まで町道場で一緒に柔道やっていた田端くんと再会したのが一番楽しかった。
という感じ。
田端くんとは本当に久しぶりで、彼は今、ほとんどプロのミュージシャンらしい。(ギターかな)
息子「あいつは、すごいよ。でっかい男だよ!」
私「小学校の頃から大きかったもんねぇ」
息子「いや、そういう意味じゃなくて」
私「わかってるよ」
「今度またゆっくり話したい」と田端くんの話を終えたとたん、いつもの傍若無人に戻ってしまい、それ以上の話は聞けなかった。
楽しいことも楽しくないことも含めて、とっても楽しかったんだろうね。
成人式後、彼は少しは変わるのでしょうか。
いい方向に変わるという保証はどこにもない。
ここまで来ると、親は無力なので、本人に頑張ってもらわないと。
バイトしろよー、親に借金返せよー、パチンコするなよー、授業行って単位取れよー。
なんか、ドリフみたいにになってきた・・・
14年1月15日
外泊して帰って来た息子に、いきなり、
「今日、彼女、家に来るから」と言われた。
午後1時の出来事。
「じゃあ、もしかして昨夜はカノジョのとこに泊まったの?」と尋ねたら、「そう」。
悪びれない人だなぁ。聞かれたからって、そう、しれっと話すかね。
イマドキの若い人はわからない。
とにかく会社にいる大内くんに報告だ、とばかりにケータイかけたら、電話の向こうで絶句してる。
今日は定時に帰れそうだ、と言うので、息子に、
「パパが帰ってくるまではいてもらってね。何時ごろ来るの?」と聞くと、「わからない」。
自分たちのことだろうが。何時か決めろよ!と、あせりも手伝って、一瞬、とってもむっとする私。
「じゃあ、7時ごろ来るようにして」と言ってみたら、「わかった」って言って、部屋に行っちゃった。
晩ごはん、どうしよう。
どうせ息子は夜中まで帰ってこなくて夜食ぐらいしか食べないから、大内くんと2人で「サバのみりん干し、湯豆腐、味噌汁、納豆」を食べようと思ったんだよね。
息子に「何がいい?」と尋ねると、
「外で食べてくる。気にしないで」という答え。
でもなぁ、せっかく来てくれるんだったら、一緒に食べたいよね。
材料を買って来て「鍋」でもしようか、と再び息子に相談すると、
「じゃあ、近所のうまい中華料理屋の出前を取って」。
えー、初めて彼女が来てくれるのに、出前?しかもおいしいとはいえ、ラーメン屋さん?
せめてお寿司ぐらい。
とか言ってる間に、息子は出かけちゃった。
隣町の駅まで、迎えに行って、ついでに遊んでくるらしい。
「7時ごろ、帰ってくるから」って、いきなりぽつんととり残される私。
お正月にお客さんが来たので家はキレイだ。少し片づけるだけで、OK.。
いちおうテーブルクロスを取り換えて、クッションの場所を直して、爪切りや耳かきの入ったトレイは棚の中に片づけて、残り少なくなっているティッシュは新しい箱に取り換えて・・・私はいったい何をちまちまとやっているんだろう?
7時前に、大内くんが帰って来た。
何やら話をしながらドアを開けようとしているのが聞こえたので、
「もしや、外で遭遇して、一緒に来たの?」と仰天しながら廊下に突っ立ってたら、ケータイで仕事の電話をしながら帰って来ただけだった。おどかさないでよ。
大内くんもかなりテンパってるようすで、
「早稲田祭のお笑いライブで顔は見てるから、驚かないけど、実物はどんな感じかねぇ。あんまりいろいろ聞くと息子に怒られちゃうだろうねぇ」と言いながら、着替えてる。
「出前を取れって言われた?いいじゃない。息子の好きなおいしい店なんだから」
そう言ってる間に、息子が帰って来た!
カノジョと一緒だ!
「こんにちは。○○です」と名乗るカノジョは、やはり我々が掴んでいた情報の人だった。ライブで見た。
小柄で丸顔の、目の大きな子だ。
「来てくれて、ありがとう。どうぞどうぞ」ととにかく中に入ってもらう。
カノジョはお菓子の紙袋を出して、
「これ、どうぞ」。
「ありがとう。冷やしておいた方がいいものかしら?」
「いえ、大丈夫だと思います」
「じゃあ、あとでいただきましょう」
あー、なんか、話し方がいつもと違うぞ、自分!
やや怒り顔で我々をけん制する息子はおいといて、まずは出前の注文を決めよう。
「ごはん食べて行ってくれるでしょう?○○さんは何が好き?」と聞いていたら、息子が、
「オレは味噌チャーシューメンと野菜炒め」といつものメニュー。
カノジョは「じゃあ、カニ玉を」。
「みんなでいろいろとって食べようね。じゃあ、私は酢豚。あなた、あと何が食べたい?」と大内くんに振ると、
「僕は焼きそば。それから、八宝菜とレバニラつけようか」と言うので、私自身、昔は好き嫌いが多くてレバー食べられなかった私が、
「レバニラ、食べられる?」とカノジョに聞くと、「ハイ、大丈夫です」と元気な返事。
大内くんがメモを片手に注文の電話をしてくれて、混んでるので1時間ぐらいかかるみたい。
その旨お若い2人に伝えると、息子が、
「オレの部屋で映画観るから、出前来たら部屋で食べる。今日は、映画観に来たんだから」と言って、2人は部屋に引っこんでしまった。
「食事ぐらいは一緒にしようよ。せっかく来てくれたんだから」とかきくどいて、なんとか夕食を一緒に食べる話だけは取りつけた。
あの、散らかりまくった、机の上にはマンガが積み上がり、床には衣類が投げ捨てられて足の踏み場もない部屋に、よくカノジョを入れる気になったなぁ、
と感心したよ。
こっちはこっちでテレビを見つつ、息子の部屋を気にしていたら、出前が来た。
玄関で受け取り、食卓に運びながら、大内くんが息子に声をかける。
テーブルいっぱいに並んだお皿を前に、カノジョに、失礼にならない程度にいろいろ聞く。
息子は時々ラーメンの丼から目を上げて我々をにらむ。
息子より1年下のカノジョは埼玉の出身で、公立の中学から「早稲田本庄高等学院」に推薦で入り、当然エスカレーター式に早稲田に入ったので、受験というものをしたことがないそうだ。
あとで早稲田本庄の偏差値を見た。「73」。くらくらした。
息子は高校入って最初の中間試験で本当に「クラスで最下位、ビリ」だったぐらいで、早稲田も奇跡的に合格したんだよね。
釣り合うんだろうか。
なのに、カノジョは、
「息子の、どこがいいと思ってくれてるの?」という質問に、
「やっぱり、頭がいいですよ!」と言う。
そういう意見は、大内くんが頭がいいと思い込んでいる彼のお母さん、 つまり息子のおばあちゃんがよく、
「やっぱりあなたの子だから、頭はいいのよ!」と言っているけど、それ以外の人からは聞いたことないなぁ。
私は、なにしろマンガクラブでいろんな人を見て、「本当に頭のいい人」がどんなもんか知ってるつもりだから、大内くんにしろ息子にしろ、「頭がいい」と思ったことはあんまりないんだよね。
そこが大内くんのお母さんにはとてもカチンとくる点らしい。嫁姑は大変。
私も、目の前のこの人の「姑」になるんだろうか、と思ったら、ますますくらくらしてきた。
やっぱり、お笑いをやっている女性、しかもピンでやる人、というのは相当に肝が据わっている。
可愛いとか愛想がいいとかいうタイプじゃなくって、大真面目な感じ。
息子が食事と一緒に牛乳を飲む習慣があるのを知って笑っていた。今までバレてなかったのか。
料理は少し残ったが、「私、食べるの遅いんです」と言うカノジョが食べ終わるのをじっと待っていた息子が、
「じゃあ、もうよろしいでしょうか」と我々に言い、カノジョも「ごちそうさまでした」と言い、2人はまた息子の部屋に消えた。
私がお皿を洗ってる間に、大内くんが「お茶は何時ごろにしようか?」と聞きに行ってくれたんだが、息子の答えは、
「映画も観てるし、お茶はカンベンしてくれ」というものだったらしい。
「部屋に入れてくれないんだよ。ドアの外に彼が出てきて、話してる」
うーん、カノジョは、何をしに来たのであろうか。
本当に映画を観るためだけなら、1人暮らしのカノジョの部屋でもいいはずだ。
親に会いに来たのか、息子の部屋を見てみたかったのか。
何にせよ、私はお茶の時間にもうちょっと話すつもりで食事中は会話をセーブしていたので、とっても残念。
しばらくして、リンゴをむいたのとカノジョが持ってきてくれたお菓子と紅茶のパックとグラスをお盆に乗っけて、部屋の外で「開けて〜」と言ったら、息子が黙って出てきて、受け取って、戻って行った。
ドアの隙間から見ると、2人はベッドの上に並んで座って、布団をひざ掛けがわりにくるまって、テレビの画面を見ているようだった。
まだつき合い始めて間もないはずだが、何というか、しっくりくる、長年つき合ってる2人のようだった。
きっと、気が合うんだろう。
時折笑い声が聞こえたが、10時過ぎぐらいに、帰るようだ。
息子が一緒に出て行こうとするので、カノジョに、
「来てくれてありがとう。また来てね」と言うと、おじぎをしながら、「はい」と答えて、息子と一緒に玄関を出て行った。
息子はバス停まで送ったかと思ってたら、帰りがかなり遅かったので、カノジョの部屋まで送ってってそのまま泊まって来るかと思った。
でも、ちゃんと帰って来た。バスに乗って駅まで送って、それでまたバスで帰って来たのだと思われる。
誠実な男性らしい態度だ。
私は、つき合っている間、大内くんに送ってもらったことなんてほとんどないよ。
わくわくしながら息子に放った、
「私たちや家のこと、何か言ってた?」
「あなたは、向こうのおうちに行ったことあるの?」という2つの質問は、両方とも、
「別に」という1つの答えで片づけられてしまった。
生まれて初めて、息子のカノジョを紹介してもらったぞ〜!
ワセ女だぞ〜!目が大きいぞ〜!
浮かれまくりながら、このつきあいが長く、豊かに続いて行くことを願っている。
○○さん、息子をよろしく。
ダメなとこも多々ありますが、お好きなように教育してください。おまかせいたします。
14年1月17日
お笑い番組の合間に「ナイツ」が出てるCMがあったので、なんだろう?と思い、いつもは飛ばすCMをわざわざ見たら、これが何と「借金でお困りの方々向け」のCM。借金に苦しむ人がそんなにいるのか。
大内くんは、法律に携わる会社員らしく、
「借金をする人が増えているのと、法律に訴えて借金を払わなくてもいいように申し立てる人が増えているのの、両方だろう」と言っていた。
うちは今のところ住宅ローンも終わって借金らしい借金はないし、サラ金に借りる度胸はないので、よほどのことが起こらなければ借金はしないだろうなぁ。
以前、ゲイの友達が、
「武富士のたぐいに、100万ぐらい借金がありますよ」と言っていて、
「何に使っちゃったの?」と聞いたら、
「若い男の子に伊勢海老おごったり、欲しいって言う指輪買ってあげたり」という答えだった。
考えてみれば、女が好きな男も、女に金使うタイプはいるんだから、男が好きな男が、男に金使ったって不思議はないよね。
でも、借金がふくらむと、怖いよ。
私は、好きなことは「貯金」で、キライなことは「借金」だ。
どっちがいいとも悪いとも思ってないし、どっちの方がより有利にお金を運用できて行くかもわからない。
まあ、趣味の問題ですね。
ただ、せっかくあまり苦労を知らずに生きてきているわけで、いまさらお金の苦労はしたくない。
だから、リスクの高い借金はしたくない。
貯めるのは好きだが増やす方はあんまり興味がないので、株とかもやらないと思う。
これは大内くんも同意見で、
「株なんかに手を出す人は、よっぽど神経使って勉強して、それでも損する時はする。地道に稼いで地道に貯めるのが一番」と言う。
なので、大内家では、特に節約はしておらず、月末に残ったお金を数えて喜ぶ、という貯金をしているだけだ。
いくらあれば老後が安心なのかは、いくつまで生きるかわからないと算出できない。
こうなると貯金もギャンブルだ。
早死にするつもりで使い果たしたら貧乏な長い余生が残るだけかもだし、長生きするつもりで節約生活をしていたらいきなり死んで、本人は楽しい思いひとつせずに終わってしまう、という場合もある。
我々は、自分が納得できる余生を買うことができるだろうか。
14年1月18日
大内くんが風邪をひいた。
最初は、やけに始終鼻をかんでるなぁ、と思い、こういう時の秘密兵器「鼻セレブ」を出してきてあげる。
いや、普通のティッシュ使ってると、あっという間に鼻の下が真っ赤になって、痛いよ。
「病院へ行った方が良かったかなぁ」と思い始めたのが午後になってから。
今日は土曜日だから、もう休診だ。
ま、熱も低いし、ただの風邪だよ。
念のため、外出は控えて家でおとなしくして過ごす。
同居の私は影響なし。
「軽い風邪をがっちりひいた感じ」と大内くんは少し苦しそうだ。気の毒に。
貯まったお正月番組を消化できて、よかったじゃない!
14年1月20日
日曜日に1日寝ていて熱も下がったので、通常通り会社に行った大内くんが、「体調が悪い」と言って午後に休みを取って早退してきた。
この人が、自分の体調不良で会社を休むのは何年ぶりだろうか。
コドモの保護者会だ、PTAだ、と言って休むのはよくあったけど、休むほどの風邪なんて、長いことひいてなかったよ。
「身体を休めていれば治ると思う」と言って寝ていて、にわかに熱が上がってきたのが午後遅く。
もう病院も閉まっちゃった。
ここに至って初めて私も熱が出てきて、大内くんと同じ症状になったので、
「これは、かなり本格的な風邪かも。でも、私はともかく、あなたはインフルエンザの予防注射打ったよね」と言いつつ、明日は2人で病院に行こう、 と決意する。
身体の節々が痛み、高熱の予感がするなぁ、と思っていたら、案の定39度まで上がってきた。
大内くんも似たようなもん。
それでも時々37度台まで下がるので、
「やっぱりただの風邪?」と首をかしげているんだ。
とにかく明日病院で診てもらおう。
14年1月21日
いよいよ熱が高くて苦しいので、這うようにして近所の病院に2人で行く。
比較的すいていると思われる午前診療の終わりごろに行ってみたら、まだまだ待合室いっぱいの患者さん。
番号札をもらって、近いのをいいことにいったん家に帰り、ヨーグルトを食べて休んでからまた病院へ。
12時半までの受付はもう終わっていたがまだ数人患者さんが待っている。
午後の診療は2時からなんだよね。
先生、昼食食べてるヒマもないんじゃないかな。
やっと順番が来て診てもらえたのが1時ごろ。
2人で診察を受け、同じ症状を訴えたら、先生が2回「インフルエンザの検査!」と叫び、看護師さんが2回細い綿棒を持ってきて、鼻の奥にするするっと入れてそれぞれ検体を採取。
「はい、10分ぐらい待っててね」と言われ、また待合室で待ってたら、すぐに呼ばれた。
2人とも、見事に「A型インフルエンザ」。
「熱が下がっても2日間は会社に行かないこと。安静にして、水分とってね」と言われ、薬をもらって帰る。
大内くんは、
「ああ、こんなことなら土曜日の午前中に病院行っておけばよかった!てっきりただの風邪だと思い込んでた。今思うと、どうしてそんなこと、思い込んだんだろう!」と大仰に嘆きながら、家で、仕事の算段をしていた。
今週は特に会合が多くて忙しかったんだよね。
それを全部ぶっちぎる「インフルエンザ」。破壊力抜群。
2人とも熱のピークは去ったようだし、もらって薬局でのんだめんどくさい飲み方(粉末を吸い込む)の薬「イナビル」が効いたのか、身体は少し楽になった。
そうなると仕事の次に心配なのが、試験期間中の息子。
幸い今日は遊びに行っちゃってまだ帰らないので、メールを打っておく。
「当方2人ともインフルエンザと判明。近づかないで暮らして」
そしたらわりとすぐレスが来て、
「ふーん、じゃあ、泊まって来るかな」
「それが賢明だと思う」というやり取りを経て、息子はどこかに避難してることになった。
カノジョんちかなぁ。
やれることはみんなやったので、あとは今夜中に熱が下がって、明日から下がり続けていることを祈るのみ。
まともにインフルエンザにかかったことなんて、ここ10年ぐらい記憶にない。
大内くんは毎年予防注射打ってるし、私は休養十分なうえ外界と接触が少ないので、長いことそういう目にはあってなかったんだよね。
手痛い教訓:「医者は早めに!」
14年1月22日
日がな1日ボーっと寝たり起きたり。
大内くんは、家のパソコンで可能な限り、会社の仕事をバリバリ片づけていた。
週に2、3日は「在宅勤務」でも行けるんじゃないか、現代の会社よ、と思う今日この頃だ。
夜中に帰って来た息子は、
「まだインフルエンザかよ?オレに近づくなよ」と言いながら、部屋にこもってゲームしてた。
いいけど、キミは試験中じゃないの?
そう思ってる時に限って、すれ違いざまに、
「ごめんなさい。来期はもっとちゃんと頑張るよ」とかつぶやいていくんだ。うますぎる。
14年1月23日
熱も完全に下がったし、一緒にかかった「おなかに来るウィルス」も退治できたようで、明日からは普通の生活に戻れそうだ。
先週末からこっち、まともにものを食べていない。
お粥とか、スープとか、パン粥とか、そんなもんばっかり。
今日が一番マシで、「お粥と湯豆腐」だった。
大内くんはこの1週間で4キロもやせたよ。
かく言う私も2キロぐらいやせた。インフルエンザ・ダイエット。
大内くんが仕事に行けなかったのは痛かったが、身体をゆっくり休めることができたし、図書館から借りた本をスキャンする時間もあったし、貯まっていたテレビのお正月番組の録画も完全に駆逐したし、家でできる範囲の仕事はしていたし、まあ、よかったのでは。
息子も、家にいる時は自分の部屋にこもっていたせいか、罹患しなくてすんだようだ。
明日は大内くんは普通に仕事、私はマッサージとか歯医者さんを含む3軒の病院のハシゴ、息子は試験という、なかなか気の抜けない日。
ここまで気が抜けきって来ているので、ちょっとキンチョーするなぁ。
とにかく今週は、「インフルエンザだった」以外の何事もしていない感じ。
真面目に療養したことは確かなんだけど。
勢い、日記も地味めになります。
来週は、もっとエキサイティングな、血沸き肉躍る活劇をお送りします、と言いたいところだが、日頃からそんなもん、縁がない。
要するに、「何もなかった」という以上に、書く人の元気がなかったのだ、ということで、今週はご勘弁ください。
皆さんも、インフルエンザには注意ですよ〜。
家庭内感染を防ぐのに、マスクは意外と有効です。ぜひご着用を。
14年1月24日
前夜、珍しく早く帰って来た(それでも10時頃だが)息子が突然、
「部屋を片づける!明日は免許取りに行く!」と宣言した。
そして、言葉通り、いきなり机の上のガラクタとか床にまき散らした書類のたぐいとかを整理し始めた。
いったい何が起こったんだろう。
もしかして、こないだ急にカノジョが遊びに来た時、
「いくらなんでも部屋が散らかってますね」とか言われたんだろうか?
2時間ぐらいかけて何とか部屋を整理し、真ん中に仁王立ちになりながら、
「マンガが多いな」とつぶやいているので、
「少し、リビングの方に預かろうか?」と申し出たところ、
「いや、いい。本棚におさまってるから」という答えだったが、早晩あふれてくるなぁ、この買いっぷりだと。
親がデータ化して本を減らしているのに、コドモが持ち込んでどうするというのだ。
もう夜中だ。
「早く寝ないと、明日の朝、免許取りに試験場に行けないよ」と声をかけたら、机のゴミの山から掘り出したノートパソコンでレポートを書いているらしい。
大学に入ってから、家では2回しか見たことのない光景だ。
「うん、もう寝る」と言ってドアを閉めてしまった。
そして今朝、起こしに行ってみたらベッドの中でiPad見てる。
どうやら徹夜したらしい。
「寝てないの?」
「うん。寝たら起きられないから」
そんなんで、試験受かるのか?筆記だけとはいえ、教習所から遠ざかっていたキミにはキビシイよ。
「オレ、今あんまり金ない」と言うので必要経費プラスアルファを渡し、自転車で30分ぐらいの試験場へ送り出す。
1発で受かるだろうか。
大内くんは、
「あんなの、落ちる人の気が知れない。僕は実技の卒業検定は落ちたけど、筆記試験は10分で書いちゃって退室して、ほぼ満点で、係の人に『あんた、すごいね!』って言われたよ」とガリ勉らしい自慢をする。
私も、筆記は1回で受かったなぁ。たぶん。
けっこうハラハラしながら待っていたら、昼頃に彼からメール。
「1点足りなくて落ちたから、午後もう1回受ける」
ああ、やっぱり落ちたかぁ。
もう1回受験料払っても免許発行料が残るほど、お金持ってたっけ?!
夕方、再びメールが。
「うかった」
喜んで、
「よかったね!お金は足りたの?」とレスすると、すぐさま来た返事は、
「ぎり」。
ギリギリのお金しかなかったってことね。
それでも免許が取れたならよかった。
昨日から今日にかけてのこの変貌は、いったい何が原因なのか?
急にやる気が出たのか?
大学の試験期間中(たった今なんですけど)、ずっとこれが続いてくれるのだろうか?
いや、すでに朝にはゲームしてたんだし、試験中なのに免許取りに行っちゃったんだから、勉強の方は望み薄だなぁ。
ずっと気掛かりだった免許の件が片づいたので、私は満足なんだけど。
ちなみに、今日の私の予定のうち、歯医者さんは、行ってみたら「先生が体調不良でどうしても来られないので、予約を変更してください」と言われた。
(家に電話があったけど、すでに出ていたので行き違ったらしい)
きっと、先生もインフルエンザに違いない。お大事に。
14年1月25日
昨日晴れて運転免許を取った息子が、それまで自動車の運転にはあまり興味を示さなかったのに、なんだか急に、
「車、運転してぇ〜!」と叫び始めた。
まあ、お休みだし、親が付き添っての「路上教習」は欠かせないな、と思っていたので、こっちもその気になる。
でも、つき合ってあげようと思った一番の原因は、ずっとつけっぱなしだったがもう外してもいいんだな、と思っていた「仮免許
練習中」の2枚のプレートを、息子が自分で剥がしてきたこと。(自室のゴミ箱に突っこんであった)
運転、したいんだね。
まずは、大内くんが隣町の図書館に用があると言うので、息子にハンドルを握らせ、大内くんが助手席に座って指導。
私は後部座席で、なかなかのんびりした身分だよ。
図書館までは混んだ道やら細い道やらいろいろ通るので、10分ちょっとの道のりでも、息子はかなりくたびれた様子。
でも、それだけではすまず、もうちょっと運転したいという希望を入れて、
「友達が住んでる。今日、会おうって言ってる」という中野近辺に向かう。
息子を降ろして、用が済むまでそのへんで待ってて、また運転してもらって帰ればいいと思って。
ところが、うちから中野と言うと五日市街道をずっと東に向かったり、途中で環七と交差して左車線に入ったと思ったらすぐに3車線をまたいで右折車線に入らないといけないとか、初心者には難度高し。
「えー、どうすんの?!オレ、右折なんてできないよ!」と悲鳴が上がるのを聞きつつ、
「まあ、ゆっくり頑張りたまえ」というスタンスの大内くん。
道路全般を見ての総合判断にはまだまだ難があるものの、息子の運転技術はなかなか高い。
田舎の合宿で練習してきたわりには、うまいんじゃないかな。
慣れれば、けっこういいドライバーになりそうだ。
ただ、まことに不幸なことに、1月のこの時期、おまわりさんたちは妙に張り切って交通違反を取り締まっている。
3月から交番勤務になる人の研修なのか、と思いたくなるような、ベテランと素人っぽい警官の2人コンビが、道路のそこここ、腹立たしいことに違反が起きそうなところに限って目を光らせているんだよ。
息子は、間違えて右折車線に入ってしまい、
「あっ、ここはまっすぐなの!」と、ウィンカーを左に出さないまま直進してしまった。
「ビリビリッ」と呼子が鳴り、おまわりさんに、道路の左側に寄せて停めるよう指示される。
「何、オレ、つかまんの?」と不安そうに聞く息子に、大内くんは、
「捕まっちゃったね。まあ、これも経験だから、行っといで」とあっさり。
昨日とったばかりの免許証を出して、切符切られて、点数2点と6千円の罰金。初めて自分の免許で運転したとたんに。
「もう、オレ、運転いやだ」と、車に帰って来て泣き言を言うのも当然だろう。
「3点で講習?あと1点しかねーじゃん。こんなことしてたら、あっという間に免停になっちゃうよ・・・」
まあ、何事も慣れだ。手痛い教訓だと思って、またトライしてごらん。
罰金は家計から出してあげるからさぁ。
もう家まで帰る気力もなくなり、
「オレ、中野で降りて友達んとこ行ってもいい?」と軟弱なことを言う。
せめて家の近くまで戻ろう。中野へは、そこから電車でもう1回行きなさい。
結局、家までは帰らず、隣町の駅まで戻って、そこで大内くんと運転を交代して、息子は中野に出かけた。
何でも今日は、中野と隣町、2カ所で友達と会う約束があるらしい。ダブルヘッダーだ。
でも、息子から運転をタッチした大内くんは、
「けっこううまかったよ。おまわりさんにつかまったのは、本当に運が悪いよね。懲りずにまた練習してもらおう」と言っていた。
今んとこ、車のカギは厳重にしまってある。
まさか勝手に乗って行くこともあるまいが、もうちょっと親との教習を重ねてもらわないと、車を貸してあげる気にはならない。
とはいえ、期限までに取れるかと心配していた免許の件が片づいて、私としては肩の荷が下りた気分。
この先、
「免許なんか取らせるんじゃなかった」と後悔するようなことが起こらないとは言えないが、まあ、普通免許ぐらい持ってた方がいいだろうからなぁ。
ただ、我々が若い頃ほど、運転が楽しくてしょうがない、って感じじゃないね。
私なんか、車を買った頃は突然軽井沢までドライブに行っちゃうなんて、ざらだったよ。
友人たちの中には、
「ちょっとドライブしようか」と軽自動車に男4人で乗り込んで、成り行きでそのまま北海道まで行っちゃったツワモノもいたからねぇ。
ま、今後も精進。いつかはカノジョとドライブできるようになるといいね。
目指せ、事故ゼロ。安全運転で行こう!
14年1月26日
息子にハンドルを握らせて中野方面に向かう時に話をしてて、高校時代の友達と少し疎遠になった、という彼に、
「○○くんはいいコだったけどねぇ。高校時代、キミが一緒に北海道にチャリで行く、って計画をなかなか実行しない時、電話してちょっと話したけど」と言ったら、
「オレにコドモができたら、ぜったいにあんたたちみたいなことはしない。過保護だ。自分で考えりゃわかるだろ。こんなに人の気持ちがわかんなくて、 オレはいいけど、他の人にどう思われてるかとか、心配にならない?」と、厳しい言葉が返って来た。
「なに、コドモの交友関係に立ち入り過ぎ?」と尋ねると、「そう!」。
「他の点ではけっこう常識的なのに、どうしてこの件だけは、そう非常識なのかねぇ」とため息をついていた。
うーん、過保護なわけじゃないんだよ。保護しなきゃと思ってはいないから。
面白くて、しょうがない、というのが正直なところかな。
息子も、息子のまわりの子たちも、みんな面白い。
次世代が育ってきてる喜びを、ダイレクトに感じるんだ。
とは言え、我々も親に過剰に関心を示されるのはノーサンキューだったかな。
でもそれは、あの人たちは、関心を持って嗅ぎまわって、その結果、叱るからありがたくなかったんだよね。
我々ぐらい「ああするな、こうしろ」って言わなかったら、まあ我慢してくださいよ、といつも思う。
どっちにしろ、コドモは親に干渉されたくないし、親はコドモに干渉します。
かつてコドモで、今は親である私たちは、彼らの気持ちがわからんわけではないが、こちらの気持ちももうちょっと汲んでほしい。
「子供叱るな 来た道だもの 年寄り笑うな 行く道だもの」
そんな言葉が身にしみる・・・
14年1月27日
息子が高校受験を終え、第一志望に合格した時、塾の塾長と個人的な面談、まあつまり「お祝いの飲み会」をした。
その時にもらったワインが、1993年物で、息子と同い年。
今日は特に何の日でもないですが、息子も成人したところだし、と、そのワインを開けてお祝いすることにした。
強いて言えば、「2年後期の試験終了おめでとう」といったところだろうか。
ちょっと前に買ったおいしい冷凍ソーセージをフライパンでじゅうじゅう焼いて、フライドポテト作って、もうひと品ぐらい、とねぎのコンソメ煮をつけて。(ポイントは辛子マヨネーズ)
おつまみばっかりだけど、けっこう豪華な夕食になった。
息子は、やや機嫌が悪い。
というか、本人に聞いてみたら、
「今、あんまり人と話したくない。ずうっと考え事をしている」とのこと。
「母さんたちに、何か不満がある?」と聞くと、
「そんなもん、ねーよ」。
「毎日、ありがたいと思ってる?」という問いにも素直にうなずいていた。
なんでしょうねぇ、いろいろな情報を取り込んで、今はそれを「醸す」時期なのかな?
「今度、初めての選挙だね」と言ったら、「はぁ?」とか「いつだっけ」という答えが帰ってくると思い込んでいたが、彼は力強く「うん」とうなずいたのち、
「やっぱ、マスゾエさんかな。あの人の、今回力を入れてくるのはどこだっけ?」。
「(保育園の)待機児童ゼロを目指してるらしいよ」と答えたら、
「それはいいね!」を身を乗り出す。
どうして大学生が「待機児童」なんて言葉を知ってるんだろう!?と、ちょっとびっくりした。
いやあ、私よりずうっと常識があるなぁ。
これが平均的大学生の姿なら、日本の未来は明るいよ。
試験ももう終わったそうで、惨憺たる有様らしいが、そんなことはまあどうでもいいとしておいて。
14年1月29日
iPadを使っている息子が、「月に千円でいろんな映画が観られるアプリ」を買いたい、と言う。
クレジットカードの番号まで必要なようなので、寝ていた大内くんを起こして相談したら、
「それは危険だね。そもそも、試験中のこの時期に、映画が観放題ってどういうこと?!」とちょっと青筋立てて息子を叱りに行った。
その前に、
「おいしい紅茶が飲みたい」と言われていて、これは温めたミルクで紅茶を淹れる、ロイヤルミルクティーというかチャイというか、甘くして飲むととてもおいしいんだ。
手間がかかるからしょっちゅうは作らないけど、今日はリクエストもあったし、特別に淹れてあげよう。
ところが、大内くんに叱られてすっかりふてくされてしまった彼は、淹れたての熱い紅茶を、「もういらない!」と却下する。
わざわざ手間のかかる「おいしい紅茶」を淹れてやったのに、「いらない」とは失礼な、と思って、
「ひどいことしてる、って、自分でわからない?」と言ったら、
「思うけど、こっちだってひどいことされてる、って思う。いつもみたいに、あいつになぐさめてもらえばいいだろ?200万人も300万人も使ってるアプリがあぶない、って、無知だね。自分で何にも決められなくて、すぐあいつに頼ってさ」という返事。
別に、危ないから駄目だとは言ってない。千円は高いし、今はそんな場合じゃないだろう、って言っただけだ。
彼はなぁ、私が受けた相談を大内くんのとこに持ち込むのが気に食わないんだよね。
「自分で考えろよ!」ということらしいのだが、私はわかんないことや決めかねることは大内くんに頼るよ。
それが夫婦ってもんじゃん。
それでも、最後、寝に行く時に書斎のドアを少し開けて、パソコンを見ていた私に「おやすみ」とつぶやいて行ったのはたいそう珍しかったので、彼なりに悪いとは思ってるんだろう。うん、そういうことにしておこう。
14年1月30日
めでたく春休みに入った息子は、バイト先を探しているらしい。
これまで、パチスロ屋の面接に落ち、漫喫の面接に落ち、今日履歴書持ってった先は、駅前の「お寿司屋さん」なんだって。
(廃棄のお寿司をもらってこないかな・・・)
バイトしなきゃ、とは思ってるみたいね。
親からの借金でつないでいるが、もう20万以上貸してるもんなぁ。
「パチンコやめてからはそんなに使わなくなったけど、やっぱり映画観たりお笑いのライブ見に行ったりで、どうしても金はかかる」と言っている。
そりゃそうでしょうとも。
毎日12時過ぎまで遊んでるみたいだけど、友達の下宿に集まってたって、飲み物や様々なものにお金が必要だろうからねぇ。
1カ月にだいたい5万ぐらいは遊んで使ってるようで、これでは、バイトを始めても親への返済分は出なさそうだ。
出世払いで、大学卒業を機に「チャラ」にしてやるしかないかもね。
14年1月31日
年末に「ミュージックステーションスーパーライブ」や「レコ大」そして「紅白」を見て、きゃりーぱみゅぱみゅがちょっと好きになった。
特に、唯生に聴かせてあげたい。今は童謡や「みんなのうた」的なCDしか持っていないけど、ぱみゅぱみゅだったら喜んで聴いてくれそうな気がする。
「ほら、あれ。忍者が出てくるやつ。にんじゃりんりんとかいう・・・」と私が言うと、大内くんは、
「『にんじゃりばんばん』でしょ」。
なのに、アマゾンで探せない。
「『キャリーパミュパミュ』って人のCDはないねぇ・・・」
うーん、どうして「にんじゃりばんばん」は覚えてて、「きゃりーぱみゅぱみゅ」がひらがなだって、知らないんだろう?!
大内くんは、こういうとこがキュート!つーか、なさけない。
さすがに「にんじゃりばんばん」が入ってるベスト盤はまだ出てないようなので、ちょっと古めのベスト盤を買った。
唯生〜、今度、「きゃりーぱみゅぱみゅ」のCD持って行くからね〜!
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