00年1月
ディレクTV導入の経費を捻出するため、映画は極力ディレクTVか普通のTVで録画。
図書館の貸し出しも利用。
今月はレンタルを1本も借りていない。
それでもけっこう面白いものが観られるもんだ、という感想。
「星の王子ニューヨークへ行く」
前にも観たが、もう1度。
面白いのだが、エディー・マーフィーの七変化がうるさすぎ。
ラストも唐突だし。
何も考えずに笑いたい時にはいい、という類いの映画。
「ミッドナイト・ラン」
「夜逃げ屋本舗」というドラマで、昼間は「ライジング・サン」という会社が夜は「ミッドナイト・ラン」と書かれたトラックで夜逃げを請け負っていたので、本家にあたってみる。
(「ライジング・サン」も観たのだが、展開がたるいのでワイプ)
まだ観てなかった映画で、こんな名作があるとは。
これは間違いなくスタンダード、観ておくべき1本だろう。
アクション・ロード・ムービーということだが、ロバート・デニーロがうまい。
おすすめです。(まだ観てない方がヘンか、と思うぐらい古いが)
「007 ロシアから愛をこめて」
大内くんに言わせると「007でいちばん面白い」らしい。
ショーン・コネリーは、こんなチンピラからよくあそこまでの渋いおっさんになれたものだ。
「ネゴシエーター」
最近ロードショーやってた「交渉人」とは別なのでややこしい。
可もなく不可もなし。
エディー・マーフィーが「交渉」する場面が実は少ない。
「ラスト・ボーイスカウト」
しけたおっさんの顔に少年の魂、ブルース・ウィリス。
「男の友情」ものだろうか。
火薬の量がやや多いが、及第点。
今月はなんだかアクションものが多かったなぁ。
00年2月
ここんとこTVでやってたやつとか図書館で借りたやつとかを観てお安くあげていたので、リバウンドがきて結局新作をたくさん観てしまった。
「隣人はひそかに笑う」
全体にひきしまったいい映画だったが、結末が意外すぎるかも。
神も仏もないものか、と気分が暗くなる。
「大脱走」
もう5回目ぐらいだと思うが、何度観ても面白い。あたりまえか。
駅で撃たれたデヴィッド・マッカラムの死に顔を何度も巻き戻して見てしまう。
目のくぼみ方とか口のラインが高見沢さまに似ている。
実は昔からこの手の顔が好きだったのか、と驚いた。
「裸の銃を持つ逃亡者」
レスリー・ニールセン主演。
大内くんが「裸の銃を持つ男」のシリーズが大好きなので観たが、映画のパロディなのか単なるギャグなのかわからないシーンが多すぎて悲しい。
「ミッション・インポッシブル」と「タイタニック」と「ER」以外全然わからないぞ。
で、元ネタのわかるパロディはどれも面白いので、全部わかったらもっともっと面白いんだろうなぁ。
「エントラップメント」
ショーン・コネリー。
永遠の少年の瞳のオヤジ。
でも、大掛かりな映画のわりに大したことないぞ。
お金と火薬を使えばいいってもんじゃないですね。
オチが安すぎ。
「ボクサー 最後の挑戦」
ちゃんとジャン・レノが主役をやっていた。
タイトルから、同じジャン・レノの「グランマスクの男」みたいなのを連想(あっちはプロレスもの)してたのだが、ボクサーやってんのは最初の10分だけで、あとはしけた男と道連れのロードムービー。
赤ワインのプールで泳ぐシーンがよかった。
ちょっと出てくる少年もよかったな。(最近コドモに甘い)
ハリウッドで荒稼ぎしていると思っていたジャン・レノが、ちゃんとこういうフランス映画にも出ているというのが、好感が持てる。
「ノッティング・ヒルの恋人」
ジュリア・ロバーツとヒュ−・グラント。
おそらくベタ甘の恋愛モノだろうと思って、あまり期待してなかったのだが、実はすごく面白かった。
観たから人生どうなるってものでもないが、2時間あっというまにたってしまってさわやか。
ヒュ−・グラントが大内くんの友だちにすごく似てて、始まって5分の時点でいきなり「Kくんに似てない?」と、まったく同時に口に出してしまった。
長いこと夫婦をやっているとよくそういうことがある。
「奇蹟の輝き」
で、「私たちって、魂の友かも」と、夫婦愛の話を観る。
ロビン・ウィリアムズ主演はダサいので観ないつもりだったのだが、妙に惹かれて借りてしまったのだった。
アカデミーの視覚効果賞をとったらしいのだが、確かにCGがすごくて絵がきれいだった。
思ったとおり最初はつまんないんで画面だけ楽しんでいたのだが、途中から「もしかしてものすごく面白いかも!」と興奮した。
なのに肝心かなめの奥さんを救い出すあたりがいいかげんで、一気に興奮がさめる。
「画集」でも見てるつもりで観るといい映画かも。
「ポセイドン・アドベンチャー」
かなり古いが、TVでやってたので観る。
私は過去1回観ただけだが、大内くんは「もう何度観たかわからない」だそうだ。
うちではお笑いの代名詞である「レスリー・ニールセン」(「裸の銃」の人)が、船長の役で出ていたのでびっくり。
でも沈没したとたんにどっかへ行ってしまった。
たいへん面白かったが、「タイタニック」を観た時同様、「絶対に船に乗るのはよそうね」と夫婦で手を握り合ってしまった。
「奥サマは魔女 魔王の陰謀」
これ、てっきりサマンサとダーリンの話かと思ったら、全然ちがう。
間違えて借りていくだろうという、「ビデオ屋の陰謀」か。
ジャン・レノがすごくカッコいい悪役。
「観なくていいよ」クラスの映画ではあるが、ジャン・レノのファンは観といた方がいいだろう。
ジャンヌ・モローのおばあちゃまも上品できれいだし。
「トラブル・ボックス」
ウッディ・アレン監督・脚本。
もちろん出演もする。
いつもどおりのアレン映画で、本人がやたらにしゃべりまくっていた。
マイケル・J・フォックスが出ていた。
彼が「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で大当たりした時、「この人は将来どんな役者になるんだろう。この顔でどこまでいけるだろう」と思ったものだが、やはり小柄で童顔がわざわいするのか、「オトナの俳優」になりそこねた感がある。
00年3月
「オースティン・パワーズ・デラックス」
前作の方が面白かったような気がする。
小人が出てくるのがダメなのかな、私は。
「荒野の七人」
黒澤の「七人の侍」にヒントを得て、だと思っていたのだが、どうも完全に「原作つ
き」ということらしい。
ユル・ブリンナーがかっこいい。
マンダムのブロンソンもいいぞ。
TVを録画したんだけど、このあと「続・荒野の七人」などもやっていた。
観ればよかったかな。
「史上最大の作戦」
教養として観ておくべきだろう。
ものすごい人海戦術だった。
「プライベート・ライアン」と同じ「ノルマンディー上陸作戦」を舞台にしているが、
やはり戦争映画はつらい。
「レイジング・ブル」
ボクサーの話だと思ったのだが、いや、確かにロバート・デニーロはボクサーなんだ
が、それより「やたらに嫉妬深い男」の話だった。
「体型を変える」ことで有名なデニーロだが、ここから始まっているのか?
私は特殊メイクで太っているのだと思ったが、大内くんは「いや、自前だろう」とゆ
ずらない。
筋肉ボクサーがでっぷりしたおなかの中年男になって出てくる。
本当にこんなに体型変えたらスゴイぞ。
「ナッティ−・プロフェッサー」
こちらのエディー・マーフィーは、どう考えても特殊メイク。
でもそれ以外ぜんぜん観るべきところがないので、30分でワイプ。
00年4月
今月は最新作を観たぞ。
「スターウォーズ ファントムメナス」
さすが話題作、たいへん面白かった。
ロボットがいっぱい出てきて、エピソード4が少数の人間兵士だったことを思うと、過去の方が進んでるじゃないか、間に大戦争でもあって技術が失われたのかい?と思った。
R2D2が何10年も型が変わってないってのもすごい。
可愛いアナキンくんが、どこで人生あやまってあいつになったのか。
「マトリックス」
CGだけが話題になってたような気がする。
話は面白いところも少しあったけど、これなら「トゥルーマン・ショー」の方がいいかも。
ラストが不満なのだが、第2部を作るつもりならカンベンしておこう。
00年5月
普通のテレビやディレクTVで録画したものばかりで、お安くあがっております。
「ナチュラル」
私は2回目だが、野球の好きな大内くんが観たがるだろうと録画しておいた。
案の定、たいへん喜んで観ていた。
「フィールド・オブ・ドリームス」と「新・巨人の星」とバースを合わせたような。
アメリカ人は野球が好きなんだなぁと素直に思える映画だった。
「誘惑のアフロディテ」
ウッディ・アレン監督・主演(この人、自分の映画には必ず出てるぞ)。
ギリシャ悲劇の舞台みたいなので始まって、普通の映画になったと思ったらまたギリシャ悲劇。
だんだん両方がからみあっていく奇天烈な演出がよかった。
それにしてもよくしゃべるおっさんだ。
「フォー・ウェディング」
大内くんの友達によく似たヒュ−・グラント。
映画としてはつまらない部類に入るかも。
最後の方が少し面白いんだけど、そこに行くまでが長すぎるよ。
教会で「この結婚に異議のある人いますか?今言わないなら、もう言っちゃだめだよ」という制度はなかなか好感が持てる。
00年6月
「プリティ・ブライド」
ジュリア・ロバーツとリチャード・ギア。
原題は「Runaway Bride」なので、「プリティ・ウーマン」にひっかけた邦題ですね。
吹き替えの声優がむちゃくちゃヘタなので、字幕版をお薦めします。
(うちは最近、画面を充分楽しむために吹き替えを観ることが多い)
アメリカの田舎町が、まるでディズニーランドのように小綺麗に描かれている。
ストーリーは、若干の意外性があったものの、意外にするために無理したのがたたって、説得力のない話になっている。
最後の20分で、一気に「観なくていいよ」に落ちた。
「アイアン・ジャイアント」
大内くんと、息子と息子の同級生の男の子と一緒に。
コドモたちにはとてもウケていた。
友人によると、大槻ケンヂが
おもいっきりネタばらしをしていたのを読んで、見る気をなくしてしまったそうなのだが、ネタばらし、と言うと、そうなったのでああしたけどこういうラスト、とかいうのを全部言っちゃったのだろうか。
まあ、話自体は「わかりやすい結末、読めるオチ」(fromインド映画「ラジュー出世する」のアオリ文句)という感じなので、ばらされてても楽しめると思うけど・・・・でも、やっぱ知らない方がいいかな。
終わってみたら、私と大内くんと息子は泣いていた。
息子の同級生は平気だったけど。
涙もろいのは大内家の血統なのだろうか。
いや、待てよ。大内くんと私には血のつながりはないぞ。
似た者夫婦ってこと?
その2人からできた息子のDNAでは、涙もろいのが強化されてるってこと?
私はアニメ一般が全然だめなんだなぁとしみじみ感じた。
いかにもアメリカ風のダサい絵と、猛烈なCGが、違和感だらけ。
大内くんは「とてもいいアニメだ」と言ってたので、オタクな方にはOKの様子。
スタッフの人たちは絶対「ジャイアントロボ」とか「ラピュタ」とか観てると思う。
アニメ音痴の私の言うことは気にしないで、みなさんばんばん観てください。
「奇人たちの晩餐会」
フランス映画。
実に小さな作品というか、ドラマに毛が生えた程度の映画なのだが、面白い。
「奇人変人を集めた晩餐会」だと思ったのに、奇人じゃなくて「バカ」を集めてる上、結局晩餐会には行かなかった。
もとは戯曲だったのではと思わせるぐらい、室内で話が進行する。
(登場人物も少ないし)
パッケージ裏の情報によれば、スピルバーグが権利を買い取ったらしい。
どうするんだ、あんなもん買って、まさかリメイク?
絵がきれいで、話は笑い9分にしんみり1分。
笑えることは保証つき。
(観る側の感性に問題がなければしんみりも保証しよう)
めずらしく、「観るといいよ」賞。
「エリザベス」
西洋の歴史モノがわりと好きなので観る。
地味かと思うと奇天烈な、妙な映画だった。
「恋に落ちたシェイクスピア」を観てからこれを観ると、どうしてエリザベス1世があんな性格なのかわかるような気がして面白い。
「3−4×10月」
ビートたけし監督・出演。
私はこのタイトルをずっと「さんひくよんかけるじゅうがつ」と読んでいたのだが、大内くんに「3対4サヨナラ勝ち10月」という意味だよ、と言われた。
「正確にどう読むのかはわかんないけど」とのことだったが、今日借りて伝票見たら「3タイ4エックスジュウガツ」とカタカナで書いてあったので、初めて読み方がわかった。
内容はヤクザもの。
ヤクザが草野球するわけではないが、野球のシーンもあり。
清里での草野球をひかえて、「草野球ってのを人がやってるのを見るとこんなもんか。ぽわ〜んとしてて、やっぱりプロ野球みたいには『しまんない』もんだねぇ」と大内くんは言う。
「3対4×」の試合を見てそんなこと言ってもらいたくない。
私がいつも見物させられているのは「17対0」とか「24対3」とかの試合なのだ。
私は邦画が苦手だが、ビートたけしだけは面白いと思う。
たいてい、いきなりの無表情なドンパチが入っている。
今回は、ヘタな草野球とヘタなカラオケがいかにもの哀しいかをかみしめてしまった。
00年7月
今月は何かと多忙だった上、ドラマにおされて、やっと1本。
「スケアクロウ」
アル・パチーノとジーン・ハックマンの取り合わせは豪華だが、TVでやってたのを録画したので、悲しいことに、どうもあちこち刈り込まれている。
話がつながってない。
そいでもってラストが「えっ、これで終わり?」だったので、まさかラストもカットされてる?
観たことある方々、ジーン・ハックマンが往復切符を買う、というラストでいいんでしょうか。
アル・パチーノは入院したきりだし。
00年8月
「エンド・オブ・デイズ」
久々のシュワちゃん。
やっぱり日本人にはキリスト教とか悪魔の概念がわからんのかなぁと、絶望感を覚えた。
大内くんは「2時間無駄にした。悲しい」と言っていたが、私はキリスト教のわからなさについて理解が深まったので、よかったと思う。
アル・パチーノの「ディアボロス」を観た時にも思ったんだけど、悪魔って、街角で子供さらって世界征服というショッカーのように、マクロとミクロが混在した代物なのかもしれない。
「アンナと王様」
名作「王様と私」のリメイクなので、古典を相手にどこまで頑張れるかと思ったが、相当いい線いってる。
チョウ・ユンファの王様がカッコイイ。
ジョディ・フォスターがイギリス女性というよりやはりアメリカ、って感じなのが惜しい。
でも大作で、「王様と私」にはない派手さがけっこうナイス。
「観るといいよ」ですね。
「親指タイタニック」
登場人物が全部親指で、CGで顔つけてある。
これは観てはいけません。
5分でワイプしてしまった。
当然、姉妹作の「親指スターウォーズ」も観ないように。
「ジャンヌ・ダルク」
「フィフス・エレメント」の未来ねーちゃん主演。
これも大作。
「CGに頼らない戦闘シーンの迫力」が売りのようで、それは確かに頑張ってる。
欧米人にとっての神さまって何なんだろう、と考えさせられる。
それにしても中世の戦争って、現代の火薬バリバリより残酷なもんだ。
「アルナーチャラム 踊るスーパースター」
ラジニ・カーントの「踊るシリーズ」。
血液鑑定も何もなしなんて、インドの人ってアバウト。
相変わらず踊りまくっている。
気分がふさいでる時なんかに観ると、細かいことはいっぺんにどうでもよくなってしまう。
落ちこんでるあなた、「観るといいよ」ですよ。
この人主演で、「大魔神」のリメイクをやってるらしい。
「ラーマーナンド 踊る大魔神」
あいにくツタヤに置いてないようなんだが、どうやったら観られるのか?
00年9月
今月はわりと新しいものを観ている。
「海の上のピアニスト」
清潔な絵柄、細やかなエピソード。
途中までは「今年のベスト3に入るかも!」と興奮したが、ラストが惜しい、というのが夫婦共通の感想。
「生涯で一度も船を下りたことのない天才ピアニスト」という着想はすばらしいのだが。
でもきれいな映画なので、細かいことを気にしなければ楽しめるかも。
主人公が一目ぼれする女性が、ものすごく私の好みだった。
いや、だからって、他人に薦めてもしょうがないが。
「ケイゾク/映画」
どうして。どうして。どうして、ドラマだとあんなに面白いものが、映画になったとたん超つまんなくなってしまうのだろうか。
(「踊る大捜査線」の時も残念で仕方なかった)
画面は暗くて観づらく、妙に意味深なシーンの嵐が退屈。
始まりと終わり以外は、ミステリとしてなかなか見応えがあり、「わかっちゃいました」も生きているのだが、惜しい。
ミステリをあまり読まない大内くんは「クリスティみたい」と言っていたが、私に言わせれば「いいや、綾辻や森博嗣にこんなのあるよ」というところだ。
「シックス・センス」
これは、誰にも何も言えない。
観てもらうしかない。
「怖い話」だと思い込んでいて全然観る気がしなかったのだが、ランキング番組でずーっと1位にいるので、ついにたまらず借りてしまった。
思っていたほど怖くない。
SFXバリバリの大作かと思ったが、むしろ小品だろう。
だが、山椒は小粒でぴりりと辛かった。
ブルース・ウィリスが珍しくインテリ役だ。
「観るといいよ」賞です。
まだ観てない人は、ビデオ屋に走れ!というか、まあ、歩いて行ってもいいですが、なるべく早足でね、という評価。
「12モンキーズ」
ブルース・ウィリスとブラピの顔合わせ。
近未来SFで、ちょっと「未来世紀ブラジル」を思い出してしまった。
(と思ったら、同じ監督なんだってね)
伏線がバリバリに張ってあって、大内くんは細かいところまでよく見てるので、「あ、ここであの謎が解けるのか!」と騒ぎながら観ていたが、私はちっともわかんなかった。
ブラピがキレた役柄で、こういうのもできるんだ〜という感想。
ゲイリー・オールドマンにやらせてみたかったなぁ。
大内くんに言わせると、久々に「映画を観た」って感じ、だそうです。
「クレイジー清水港」
うちで人気の高い、クレイジー・キャッツもの。
植木等の流れ者に、森の石松は谷啓、次郎長親分はハナ肇。
笑えます。
詳しくは息子日記に書いたが、息子もひっくりかえって「けらけらけらっ」と笑っており、コドモがこんなに笑うんだから、面白いんだろうなーという感じ。
やっぱり映画は娯楽だ。
「ファイト・クラブ」
これまたブラピがキレている。
私にとってはほとんど「前衛映画」だった。
もう1回観ないと理解できないかもしれない。
「エンゼル・ハート」
ミッキ−・ロークとロバート・デニーロ。
サスペンスかと思っていたが、実はオカルト。
観てすぐ記録しておかなかったので、中身はほとんど忘れてしまった。
「じゃあ書くなよ」と思われるだろうが、自分のための記録でもあり、観たということだけは書いておかないといかんので。
最近、観た映画をどんどん忘れる。
忘れられないのが「いい映画」の条件かも。
そういう意味では大したことない作品だった。
00年10月
「大冒険」
大内くんの好きなクレイジーキャッツもの。
サラリーマンものかと思っていたのに、特撮が円谷。
これを観ずして円谷を語るな、というシロモノだった。
「アンドリューNDR114」
ロビン・ウィリアムズ主演。
原題が「bicentennial
man」で、どこかで聞いたなぁと思って中断して調べたら、やっぱりアシモフだった。
いきなり「ロボット三原則」出てくるし。
CGと特殊メイクがすごい。
ロビン・ウィリアムズの映画でいちばんいいかも。
彼の大げさなところがいつも鼻につくんだが、人間の顔を持ったものの、ロボットのひかえめな挙動であるあたりは絶妙だった。
人間らしくなっていけばいくほど、ロビン・ウィリアムズくさくなってたまらない。
アシモフをよく消化したいい映画だった。
「ストーリー・オブ・ラブ」
こちらも愛の話、ブルース・ウィリス、ミッシェル・ファイファー主演。
役者が豪華なわりに小品で、最初の方は退屈だった。
全部観たらそれなりにいい映画だったが、映像を使ってる意味があまりないというか、小説読んでるみたいな感じだった。
結婚して何年たとうが、子供がいようが、夫婦が愛し合ってるかどうかをきびしく追及するアメリカ人の姿勢に脱帽。
みなさん、愛し合ってますか?
「ウルトラマンティガ劇場版」
息子と一緒に観たのだが、全体に暗い。
イルマ隊長が妙に女っぽいし。
なんか、オタク向けだぞ。
もっとコドモ向けに作れ。
「ホーホケキョ となりの山田くん」
のんびりするなぁ、というのが一番でかい感想かな。
「月光仮面」のくだりがよかった。
でも、わざわざアニメにする甲斐があるんだろうか。
技術的にスゴイのかもしれないが、素人にはやたらに余白が大きく見えただけだった。
00年11月
「アメリカン・ビューティー」
アカデミー作品賞は必ず観る、というルールに基づいて、新作レンタル。
でも、コメディーだと思いこんでいたので、最初は全然期待してなかった。
観たあとは、いろいろ感銘を受けた。
画がきれいで、私の好きなタイプの画像だった。
登場人物も清潔な感じで、エロティックなシーンもきれい。
よくわからないのは隣りの家の父ちゃんの気持ちだが、まあ、各人想像するんだろうな。
アカデミーにしちゃ小ぶりの映画だが、何やらアメリカ人の問題意識が描かれていて、アカデミーってこういうのに点が甘いような気がする。
「観てもいいよ」ですね。
「ストレイト・ストーリー」
「ツイン・ピークス」で一世を風靡したデヴィッド・リンチ監督。
その後、何かホテルを舞台にした映画を作っていたが、全然面白くなくて残念だった覚えがある。
今回の作品は、老人のロードムービーで、監督本人が「ストレートに作った」と言っているらしいので、期待して観た。
うーん、いい映画だったが、2時間は長い。
途中ですごく眠くなった。
(アンジェロ・バダラメンティの音楽がまた、眠くなるんだ、これが)
1時間半ぐらいで作ってくれたら、もうちょっと評価があがっただろう。
結論として、リンチは一流とは言いがたい。
「ツイン・ピークス」の盛り上がりが異常だったのだろう。
「救命士」
ニコラス・ケイジ主演。
仕事に疲れた救命士の話なんだが、スコッセッシ監督は長くて暗くてわけがわからない。
観るのにとてもくたびれる映画であった。
「グリーンマイル」
トム・ハンクス主演。
こちらは堂々の王道、ファンタジーの入ったヒューマンドラマ。
観ている最中は「こりゃ、今年のベストかも」と思ったが、SFXが安っぽいのと、トム・ハンクスがどう見ても貫禄がなさすぎるとので、もったいなかった。
観ておいて損はない映画だと思うが、好き嫌いはあるだろうな。
伏線に無駄がなく、胸をうつものはあったが、やや「きれいにまとめすぎ」かもしれない。
私は「救命士」のようにわけがわからんものは好きではないが、映画には多少の無駄というか、感覚的な部分がないと、惜しいかもしれない。
00年12月
「ワイルド・ワイルド・ウェスト」
ウィル・スミスとケビン・クライン主演。
それぞれの女装はなかなか見ごたえが。
面白かったんだけど、やっぱり「だから何だって言うんだ?」というレベルではある。
西部劇だとばかり思っていたので、CGの嵐に驚愕。
「西部を舞台にしたSF」が正しい。
「NHK大河ドラマ総集編 獅子の時代」
映画じゃないんだが、場のにぎわい。
架空の人物を中心に、明治維新を描いたもの。
何10時間もの作品を6、7時間で観ようってんだから、多少の無理はある。
でも、これを観たおかげで私は日本史が少し好きになった。
「NHK大河ドラマ総集編 翔ぶが如く」
西郷隆盛(西田敏行)が主役。
こちらは総集編の方がいいんじゃないかってテンポで、観やすかった。
「獅子の時代」と同じような歴史を、別の視点で観ているという感じ。
「アミスタッド」
アフリカからさらわれた黒人奴隷たちが、奴隷船の乗組員をやっつけて国に帰ろうとしたのはいいが、運悪くアメリカにたどりついてしまって裁判にかけられる、という内容。
スピルバーグの社会派映画は、うちでは評価が高い。
でも、法廷シーンが長すぎて、私は途中でうとうとしてしまった。
半ばあたりでしゃっきり目を覚まし、あとはちゃんと観た。
赤ちゃんを抱いた女奴隷が海に身を投げたり、途中で食料が足りないからと奴隷たちが重しをつけて海に放り込まれるシーンでは、タオルつかんでおいおい泣いてしまい、中断を余儀なくされた。
大内くんに「悲しくないの?」と聞いたら、「いや、悲しいけど、そんなに泣くほどじゃない」と言われた。
私は、絶対、ものすごく、非常に、涙もろい。
あー、思い出すとまた泣ける。
大内くんに言わせると、「とてもじゃないがオトナと一緒に映画観てる気がしない。君と観る時は、18禁みたいに制限を設けないといけないんじゃないだろうか」とのこと。
「アナライズ・ミー」
ロバート・デニーロ主演。
相手役はビリー・クリスタルという人なのだが、大内くんはひと目見るなり「これは『ソープ』に出てくるホモの人だ!」と言う。
「ソープ」というのは昔のアメリカドラマで、私が学生時代にちょっと観てものすごく面白く、いつかまた観たいと願っていたのだが、最近ディレクTVでやっていたのだ。(嬉)
メガネとヒゲだし年くってるしで私には全然わからなかったのに、「ソープ」のホームページを探し出して見てみたら、ほんとに彼だった。
さて、映画としては、たいへん面白かった。
小粒だが、テンポがよく、笑ったりほろりとしたり。
あんまり面白いのであっという間に終わってしまって残念なぐらい。
精神科医のビリー・クリスタルが、「わけのわからないことを言うのは大得意だ」とマフィア連中を煙にまくシーンなどは、もっと長くやってもらいたかった。
「観るといいよ」ですね。
「男たちの挽歌」
チョウ・ユンファの出世作か。(ずいぶん若いぞ)
要するに、香港版のヤクザ映画。
けっこう泣けるが、私は基本的にドンパチは好きじゃない。
大内くんは気に入ったらしく、まだ2と3が残っているので楽しみにしている。
原題は「英雄本色」。
どういう意味だろう。
「英雄、色を好む」?違うか。
「トイ・ストーリー」
オールCGのアニメ。
TVでやっていて、息子が喜ぶかと思って録画しておいたもの。
あんまり期待してなかったんだけど、息子以上にオトナが喜んでしまった。
いやー、今のアニメ技術ってスゴイのね。
話も、単純だけど映画のツボを押さえてるって感じだし。
みんな早起きしたので朝の5時半から観たが、今日のうちにツタヤに行って「2」を借りてこようと思った。
「トイ・ストーリー2」
「1」があんまりよかったので、ちょうど新作レンタル中の「2」を借りてくる。
息子と一緒に楽しむ。
「2001年宇宙の旅」とか「スター・ウォーズ」を見てない人はどうするんだ、って感じでパロディが多かったが、面白かった。
「命の恩人、感謝永遠に」と唱和する宇宙人キャラがカワイイ。
アメリカに住んでる大内くんの従妹が、CGプログラマーの夫ともどもピクサーという会社で働いていると最近メールで知ったんだけど、クレジットにダンナさんの名前が出てた。
今、CGの可能性はスゴイね。
で、シネマ納め。
今年の「大内家シネマベスト3」が決まりました。
1位「シックス・センス」
一度しか通用しない手かもしれないが、ビックリしたのは確か。
2位「アメリカン・ビューティー」
さすがアカデミー作品賞と言うべきか。
3位「アンナと王様」
「アルナーチャラム 踊るスーパースター」
この2つ、迷ったんだけど結局決めかねたので同着3位。
「アンナ」は、過去作の重みを見事にはね返し、新しい作品として評価できる。
「アルナーチャラム」は、他の「踊るシリーズ」も全部いいんだが、その中でもレベルが高い。
今年は60本ぐらい観たかな。
振り返ると、けっこう忙しかったのによく観た。
21世紀も、わくわくするようないい映画をいっぱい観たい。
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