99年1月

最近はNHK大河ドラマのビデオやら新しいドラマやらを観るのに忙しくて、数が稼げない。

でも、下記以外にコロンボの「悪の温室」「仮面の男」「パイルD−3の壁」「歌声の消えた海」「4時02分の目撃者」(これだけは、金曜ロードショーかなんかで録画したやつ。あとは新作ビデオ)を観てる。
コロンボは何をどう言ってもネタバレになるので、あえて触れない。
 
今楽しみにしてるのは、もうじきビデオになる「踊るマハラジャ」。
なんか、底抜けに評判がいいようだ。
(「踊るゴッドファーザー」ってのが出てたぞ。面白いのか? 「ラジュー出世する」ってのはどうなのか?)
では、1月のシネマ日記をどうぞ。
 
リボルバー
 
沢田研二主演。
邦画にしちゃ面白いが、ジュリーが意外とダイコン。
ときめきに死す」であんなにうまいと思ったのは、寡黙な役だったからなのか。
「こいつらいったいどういう関係なんだ?」という人々が結末に向けて集まってくる描き方がうまい。
この藤田敏八監督が死んじゃったんで、大内くんのおともだちであるところの成瀬監督に、急に「不機嫌な果実」の仕事がころがりこんできたらしい。
 
デビル
 
ハリソン・フォードとブラッド・ピット。
うちの映画の評価は4段階で、「観るといいよ」「観てもいいよ」「観なくてもいい
よ」「観ない方がいいよ」なのだが、堂々と「観ない方がいいよ」にしておこう。
「大作に大外れなし」で、ちょっとがっかりってのはあっても「こんなもん2時間も
観たのかよ〜」ってのはあんまりないと思ってたのだが、これは2時間どぶに捨てた
ようなもんだった。
個人の好みだから好きな人もいるだろうが、ストーリーが大甘。
途中から「これ、面白くないんじゃないか?」って心配になってきて、ラストで「こ
こでこの2人がお互い相手の目を見ながら撃てたら『観てもいいよ』に浮かび上がる
んだが」と思ってたんだけど、やっぱりそうはならなかった。

99年2月
 
今年に入ってから、ドラマは多いし夫婦それぞれゲームにはまっているしで、映画を観るヒマがない。
1月も2月も2本しか観てない。
 
ムトゥ 踊るマハラジャ
 
これは面白い。
もう、底抜けに面白い。
お笑いばかりではなく、ほろりとくるところもいっぱい。
(ムトゥくん、いい人だなぁ)
インド映画の底力を見せつけられた。
「絶対」観るといいよ、の最高点をつけましょう。
多くは語りません。観てください。
 
ディープ・インパクト
 
正統派SF大作映画。泣けます。
でも、2回観る気はしないなぁ。
この手の大作はなるべく観るようにしてるんだけど、「うーん、よかった。だが、それがどうした?」ってものが多い。
SF大作ということなら、「マーズ・アタック」の方がずっと面白いかも。(あれは立派なB級だけど)
 
99年3月

相変わらずドラマがたて続き、夫婦してゲームにはまり、おまけに「ひとつ屋根の下」1と2をひたすら観てたもんだから、なかなか映画が観られない。
 
4月から「古畑任三郎」が始まるし、古畑スペシャルもあるし、TVにどっぷり。
 
仮面の男
 
ディカプリオくん主演。
生意気そうなツラが気に入らないのだが、「タイタニック」があまりによかったので最新作を借りてみる。
なかなかよかった。
私は騎士の話とか、古っぽいのが好きなのだ。
(その手で一番好きなのは「レディー・ホーク」)
双子の兄弟を、眉の使い方で演じ分けていて、うまい。
 
デュマの「仮面の男」(旧題「鉄仮面」)を図書館で借りてみたが、半分ぐらい読んだところで挫折。
 
ラジュー出世する
 
ムトゥ 踊るマハラジャ」がものすごく面白かったので、インド映画の世界へ踏み込んでみる。
「ラジュー」はあまりインドっぽくなかった。
インドと言えども、大都市には高層ビルが林立し背広ネクタイで仕事する。
ストーリーもそのままアメリカ映画に移して違和感ないような話。
ただ、音楽はむちゃくちゃインドで、思わず翌日「サムラート」にタンドリーチキン食べに行ってしまった。
 
ダラパティ 踊るゴッドファーザー
 
なんでインドの映画はあんなに長いのか。
どれもたいてい165分ぐらい。
たまの娯楽だから、長くないと承知しないんだろうか。
途中でクレジットみたいなものがちらっと出て(「踊るマハラジャ」でも出てた)、「もう終わりか?!」と驚いたが、話は続く。
長いから幕間休憩があるんじゃないか、と夫婦で考え込む。
踊るマハラジャ」の印象が強くて、「なーんだ、ちっとも笑えないじゃん」と批判的に観てたんだけど、実は笑おうと思って観たのが間違いだった。
「踊る任侠映画」というのが正しい観方だと思う。
そう思って観ると、ものすごくいい映画だったよ。
インドの人の家族観ってのはどうもよくわからないなーとは思ったけど。

99年4月

今月もドラマに押されて映画を観るひまがなかった。
 
ヤジャマン 踊るパラダイス
 
もちろん、「ムトゥ 踊るマハラジャ」「ダラパティ 踊るゴッドファーザー」の仲間。
前にも書いたが、「マハラジャ」が抱腹絶倒で評判だが、他のものはお笑い色が少ない。
と言うか、全然笑うような話ではない。
特にこの「パラダイス」はどっちかと言うと「泣く」話。
 
でも、ムトゥくん(名前を忘れたので、うちではこう呼ばれている)がなぜかいつも肩にかけているタオルをびしばしびしっとヌンチャクのように振りまわすと格闘シーンが始まるとか、失笑してしまうところはある。
 
一連の「ムトゥくん映画」を観て得た教訓は、
 
1.長くて最初の展開がたるいのでワイプしたくなるが、少しずつに区切ってでも観続ける。
2.人間関係は、誰が悪役で誰が恋人かわかればよい。
3.何もかもに「踊る」がついているが、案外シリアスである。(「マハラジャ」が一番ゆるい)
 
ということ。
 
なんにせよ、どれも楽しめる出来なので観てみてください。
 
シティ・オブ・エンジェル
 
とってもよかった。
4段階評価「観るといいよ」「観てもいいよ」「観なくてもいいよ」「観ない方がいいよ」の、1番をつけよう。
ストーリーは「ベルリン天使の詩」を観た人だったら「なんだ、パクリじゃん」って思うかもなんだけど、最初から映像の美しさや画面の緊張感にがっちりつかまれる。
私はあんまり鑑賞眼がある方ではないので、普段映像に関してあれこれ思わないのだが、とにかく画がきれい。
メグ・ライアンとニコラス・ケイジという豪華なキャストも、途中から誰がやってるんだか意識しなくなるぐらい、ひきこまれる。
最後の10分は涙で前が見えなかったよん。
 
マスク・オブ・ゾロ
 
アンソニー・ホプキンス主演。
ま、2回観るものではないですが、面白かった。
「観なくてもいいよ」かなぁ。
迫力のシーンに、息をのむより「スタントさんもたいへんだ、こりゃ」なんて思ってしまうのは、作品の力不足だろう。
 
99年5月

ああ、今月もドラマにおされて映画を全然観られなかった。

「ファントム・オブ・パラダイス」
 
オペラ座の怪人」を、ブライアン・デ・パルマ監督が映画化したもの。
「異色ロック・ミュージカル」というジャンルらしい。
そのジャンルでは、これと「ロッキー・ホラー・ショー」と「ヤング・フランケンシュタイン」を見るべきらしい。
まあまあ面白かったけど、この手なら「
ロッキー・ホラー・ショー」の方が好きかも。
ロッキー・ホラー・ショー」は是非映画館で観るべき。
新聞紙(英字新聞が望ましい)必携。
(途中で頭にかぶることになっている)
コスプレの人たちが舞台で踊るとか、映画よりファン活動の方が面白い。
大学のホールで上映会があった時、すごいカルチャーショックを受けた。

99年6月

今期はTVドラマがどれも面白くて、ビデオ映画は押され気味。

オースティン・パワーズ
 
ビデオ屋で、「ムトゥ 踊るマハラジャ」と同じ棚に並べてあったので借りてみた。
分類上は「パロディ」ということになっている。
下品なギャグ満載の、お下劣映画。
モンティ・パイソン」に雰囲気が似ているが、アメリカ映画。
とっても面白かったけど、好みもあるだろうから「観てもいいよ」どまりかな。
 
サムライ・フィクション
 
私は最初から投げてしまっていて、大内くんが主に観ていたが、40分ぐらいでワイプ。
こういうのが一番もったいない。
ワイプは最初の10分ぐらいでするべきだろう。
うちでは、ビデオの最初に入ってる予告編を見て本編を占うのだが、「オースティン・パワーズ」や「ムトゥ 踊るマハラジャ」の予告が入っていたので、本編もヘンなものだろうとは思った。
予想通りヘンだった。
ニューウェーブ時代劇だそうだが、今ひとつである。
 
フライング・コップ
 
裸の銃を持つ男」のレスリー・ニールセン主演。
どうやらこれはTVシリーズ(3話入ってた)らしく、これをもとに「裸の銃」が作られたという雰囲気。
こういうのって、大内くんが大好きなんだよね。
TV版は映画よりジョークが濃いっていうか、字幕がどんなに頑張ってもどうにもならない台詞の嵐。
映画にする時は、全世界の人にわかるようにジョークを加減してるんだなぁと感心した。
 
プライベート・ライアン
 
アカデミーをずらずら取ったという評判の高いもの。
レンタル屋の棚に並んだとたんに全部出払ってしまう。
(電話でお願いしといたら、とっといてくれたので観られた)
ものすごい火薬の量。
スピルバーグってなんか意欲的だ。
トム・ハンクスとマット・ディモンが主役なんだろうけど、たいていの場面でみんな顔が汚れているので、誰が誰だかわからない。
まあまあ感動しました。
 
金玉満堂 決戦!炎の料理人
 
ツイ・ハーク脚本の香港映画。
これはすごく面白かった。
日頃「チューボーですよ」などを見て中華料理の研究を怠らない大内くんには、たいへん参考になった様子。
どれもこれもおいしそうで困っちゃった。
 
地球は女で回ってる
 
ウッディ・アレン監督・主演。
ほんとにこの人は、美人女優を連れてきては、やりたい放題。
あいかわらず終わりがあるようなないような話。
でも、よかった。
いわゆる大作ではないけど、日常を描いたサイズの映画ではこの人の右に出る人はいないんじゃないだろうか。
地獄のセットがいちばんお金かかってた感じ。
(他はアパートの部屋の中とか、道端とか、全然お金がかかってなさそう)

99年7月

踊る大捜査線 THE MOVIE
 
ドラマ版の「踊る大捜査線」とスペシャル版を一気に観て、最後はこれ。
スペシャルの方が面白かった。
なぜ映画になると画調がしめっぽくなってしまうのか?
小泉今日子が出る必然性って、あるの?
「さあ、映画だ!」ってんで、力入りすぎ。
今、邦画はドラマの方が面白いんじゃないかなぁ。
 
X−File The Movie
 
X−Fileもしばらく観てないうちにシーズンファイブまで来て、映画も出た。
でもやっぱり、捜査員が事件に巻き込まれすぎ。
 
きけ、わだつみの声
 
日本版「プライベート・ライアン」って感じですね。
邦画の戦争ものでこれほど面白いのは観たことない。
ビデオ屋の「織田裕二」の棚に並んでいたので借りてみた。
すごくよかったと思うので、お勧めです。

就職戦線異常なし
 
踊る大捜査線」のブレイクで、織田裕二関係がビデオ屋の棚にずらずらっと。
これはまあまあ面白かった。
内定拘束のため旅行に連れていかれちゃうとか、今観ると歴史モノというかSFというか・・・
そんな時代もあったのね。
大内くんと、お互いの就職の時の状況話で盛り上がった。
 
スパイ大作戦 薔薇の秘密指令
 
なぜかいっぱい並んでいた。
昔は夢中になって観たなぁ。
相変わらずドキドキさせる。
たいてい途中でちょっとしたアクシデントがあって、工作専門の黒人の人が脂汗を流しながら配線とかやってるんだよね。
マスクを作る過程を見せてくれたりするのも楽しい。
母がよく、顔のパックをはがしながらテーマソングをハミングしていた。
 
ウルトラセブン 栄光と伝説
 
新6部作の第1巻。
フルハシはあれだし、終わってんだか終わってないんだか。
ガイアなんかに比べてなぜかちゃちな印象。
今はCGでやっちゃうところを吊りにこだわっているような。
まあ、今後に期待しよう。
息子は気に入ってるようだけど。

99年8月

ユー・ガット・メール

トム・ハンクス、メグ・ライアン。

うちでは大変評判のいい2人が主演なので、レンタル屋に並ぶと同時に借りてくる。
だが。
ああ、だがしかし。
少なくともうちの基準では「観ない方がいいよ」であった。
とにかくつまらない。
ありきたりのストーリーの上に、なんら見るべきものがない。
始まって10分ぐらいでワイプを真剣に検討したが、まあとにかく観ちゃおうってんで頑張ったけど、観終わって「こんなことならあの時ワイプしとけばよかった」と手をとりあって泣いた。
それにしても、こんな大物を使いながらこの程度の映画しか作れないなんて、どういうことだろうか。
トム・ハンクスもメグ・ライアンもそろそろ若くないが、どう中年俳優になっていくのか。
 
店頭に並んでいる本数が、たとえば「アルマゲドン」は100本ぐらい並んでるんだが、「ユー・ガット・メール」は30本ぐらいしかなく、しかもレンタル開始だというのに20本ぐらい余っていた。
劇場公開時の評判が反映されているのだろうか。
そうならば、借りる前にもう少し不安を感じておくべきだった。
ブルース・ウィリスがきらいでも「アルマゲドン」にしておけばよかった。
 
ウルトラマンティガ&ダイナ&ガイア 超時空の大決戦
 
息子に「借りてきてあげたよ」と言ったら、「えっ、ほんと!?やったー!!ママ、ありがとう!!!」と飛びついてきた。
そんなに嬉しいのか。
一緒に観たが、なかなかいい出来。
こないだ観た「新作ウルトラセブン6部作第1弾」よりずっとよかった。
堂々とコドモ向けに作ってあるせいかもしれない。
セブンはどうも中途半端にオトナを意識してるような気が。
ガイアたちが空から降りてきて着地する時の重量感が好き。
 
アルマゲドン
 
ブルース・ウィリス主演。
うちは2人とも彼が好きでない(暑苦しいおっさんだから)なのだが、圧倒的なレンタル本数(200本ぐらい並んでいた。しかもほとんど貸し出し中)にひかれて借りてきた。
実に素晴らしかった。
見終わった直後の感想では、これまでの一生で観た映画のベストスリーに入れてもいいとさえ思った。
冷静になるとそれほどでもないんだが。
「観るといいよ」賞。
大内くんは私の映画の趣味にはやや疑問を抱いているふしがあるが、観ていて先にティッシュで鼻をかんでいたのは彼の方だった。
(最後は2人で泣いた)
やはりアメリカ映画のスゴイやつはすごい。
私はハリウッドバリバリSFX超大作が好きだが、その中でもよくできてる方だろう。
2回観る映画かどうかはなんとも言えないが、1度は観て損のない映画です。
さあ、観てない人はレンタル屋に走れ!
 
ニューヨーク・ニューヨーク
 
ロバート・デニーロとライザ・ミネリ。
教養として押さえておくべきものだろうと思って、観た。
大内くんはとても気に入っていたが、私は今ひとつかな。
でも、ロバート・デニーロの苦々しい苛立ちがなんとなく伝わってくるいい映画だった。
 
影武者
 
黒澤映画。
でも私、途中で寝ちゃったの。
時々目をさますと馬と人のすごいモブシーン。
お金かかってるなぁと思いながらまた眠ってしまう。
起きてた時をつなげたらなんとなく話はわかったし、よかった。
画がきれいだしね。
邦画は好きじゃないんだが、黒澤映画はハリウッドの「売る気がある映画」に通じるわかりやすさを堂々と表現しているので評価できる。
最後は泣けました。
 
マイ・フレンド・メモリー
 
いわゆるコドモの難病もの。
うーん、「観なくていいよ」かなぁ。
ビデオ屋にはけっこう並んでいたけど、私の感想ではちょっと小粒すぎるかも。
 
ジョー・ブラックをよろしく
 
ブラッド・ピットとアンソニー・ホプキンスの顔合わせが豪華。
3時間という長さがまったく気にならないすごい映画だった。
惜しむらくはラストが甘い。
違うラストだったら今年のベストスリーに入れちゃったかもしれない。
でも、上品で力強い映像と、小味のきいた脚本がいい。
アンソニー・ホプキンスの渋さとブラピの純朴さが充分に生かされていた。
大林の「ふたり」を思わせる花火のシーンが圧巻。
 
ミストレス
 
ロバト・デニーロ製作、出演。
てっきりロバート・デニーロが主演かと思ったが、脇役。
売れないプロデューサーが売れない脚本家に話を持ちかけて、お金持ちの愛人を出演させて出資させようという映画界話。
特に見るべきものはない。
 
MARCO〜母をたずねて3千里〜
 
大内くんがとても観たがるので鑑賞。
だけどもともとの長〜い話を1時間半に押しこめようというのだがら、無理がある。
「保存しとく?」と聞いたら「いや、いい。それよりシリーズをもう1回全部観たい」との返事だったが、私はやだぞ、と思った。
前にもちらっと観たことがあるが(移民船の中の悲惨なシーン)、その頃は一応マルコが主役だと思っていた。
今観ると、マルコを置いていかねばならないお母さんの気持ちに感情移入。
大内くんも「待っているお父さんの気持ちだ」と言っていた。
人間、立場が変わるとモノの観方が変わるものだ。
息子がこんな苦労をしたらどうしよう、と泣けた。
 
ガメラ3 邪神(イリス)覚醒
 
多くの人が述べていたように、渋谷が破壊されるシーンは圧巻。
でも、それだけ。
ラストは「えっ、これで終わりなの?」とあっけにとられた。
どうもうちはガメラシリーズとは相性が悪いようだ。

99年9月

クレジットの最後の謎がわからなくて気になっている。
答えのわかる人、メールください。
結局、9月はドラマに押されて1本しか映画が見られなかった。(泣)

スネーク・アイズ
 
久々に「蛇皮のジャケット」なヤツかと思ったニコラス・ケイジと、フォレスト・ガンプに出ていたゲーリー・シニーズ(舛添要一センセイに似ている)が出てる、まあ、サスペンス物かな。
カメラワークがものすごくて、圧倒されました。
10数分まったく切らずに撮ってるシーンが有名らしいんだけど。
たいていのサスペンス物は、迫力を出すためか、妙に粒子が荒れてて赤っぽいのが多くて好きじゃないんだけど、実に画がキレイだった。
同じニコラス・ケイジの「シティ・オブ・エンジェル」を思い出すような美しい映像。
大して期待しないで観たんだけど、ものすごい大当たりでした。
「観るといいよ」賞。
ただ、クレジットの後にある謎が解けないままで、たいへん気持ちの悪い私たち。
誰か知ってたら教えて。
(あの人は自殺か他殺かも知りたい)
 
99年10月
 
今月はドラマの端境期なのでけっこう映画が観られた。
 
事件

大内くんの好きな古めの邦画。
私はあんまり感心しなかったけど、なにしろ松坂慶子が出てるので、大内くんとしてはそれ以上望むことはないらしい。
  
レインメーカー

DVDのハードをツタヤで借りて観たのでたいへん画がきれい。
内容的にはまあそこそこ。
ややつまんなかったかな。
「観なくてもいいよ」ですね。
早くプレステ2を買って、ソフトをDVDで観たい。
 
ブレイド

吸血鬼と戦う男の話。
私は吸血鬼が好きらしい。
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイヤ」なんてすごくよかったんだけど、「ブレイド」はまあまあ。
「観てもいいよ」でしょう。
もとはアメコミのヒーローだそうな。
 


私は邦画がきらいだが、さすがに黒澤には感服する。
抑え目でありながら華麗な色彩。
話はリア王に元をとった戦国もの。
「観るといいよ」かなぁ。
 
イン&アウト

田舎町の英文学教師が「ゲイのカミングアウト騒動」に巻き込まれる話。
いかにもアメリカって感じ。
納得のいかないところもいくつかあるので、「観てもいいよ」どまり。
ケビン・クラインの踊りがカッコイイ。
 
ビジター

ジャン・レノ主演。
実はこれは前に観た「おかしなおかしな訪問者」の完璧な続編なのに、パッケージには全然そのことが書いてない。
なのに始まりは「おかしなおかしな」のあらすじ紹介で始まる。
わざわざ「おかしな」を借りてきてもう1回観てしまった。
前作の方が緊張感があったかな。
詐欺じゃなく、ちゃんとジャン・レノが主演を務めていた。
フランス映画は画がきれいで好きだ。
何を言っているのかまったくわからないので吹き替え版の方がベターかも。
ビデオ屋に返す時、店員さんに「この2作は続いているので並べて展示した方が借りる人が増えますよ」と進言しておいたが、さて、どうなってるか。

99年11月
 
RONIN
 
ロバート・デニーロ、ジャン・レノ主演。
予告編を観た時からずっと、とってもとっても楽しみにして待っていた。
だが。ああ、だが。
面白くない。
ドンパチは派手だし主演の2人はもちろん上手いのだが、全体の流れが悪い。
誰が悪者で誰が善玉なのかもよくわからないし。(これは、もう1回観ればわかるのかも)
思うに、主演2人が似たようなタイプなのが退屈のモトかも。
2人とも口数少なく迫力をたぎらせている。
やっぱりロバート・デニーロに合うのは神経質なアル・パチーノか。
 
メリーに首ったけ
 
予告編だけ観ると、もう「絶対観なくていいよ」って感じだったのだが、ランキング番組で何週間も1位にいたりするもんだから、つい観てしまった。
大内くんが「もしかしたら『裸の銃を持つ男』とか『オースティン・パワーズ』みたいにスゴイのかも」と言うし。
まあ、予想よりよかったけど、「観なくていいよ」。
オースティン・パワーズ」の50分の1ぐらい下品だった。
アメリカでは、誰かの心臓が止まるとすぐに心臓マッサージをしたり電気あてたりするのだなぁと、最近ずっと「ER」を観ている私は思った。
 
シン・レッド・ライン
 
戦争モノはあまり好きじゃないが、まあまあよかった。
プライベート・ライアン」の方が面白かったかな。
本当に戦争は無駄で悲惨だ。
ジョージ・クルーニーが出てくることになっているが、最後の方で30秒だけなので、一種の詐欺。
 
8mm
 
ニコラス・ケイジ主演。
今回観た中ではダントツによかった。
「観るといいよ」賞。
けっこうエグイ話なので、猟奇が好きな人には特にいいかも。
(ホンモノの猟奇者には物足りないかな?)
ニコラス映画に外れなし。お薦めです。
それにしてもニコラスくんは働き者だ。
しょっちゅう新作が出る。
 
雲霧仁右左衛門
 
大内くんの趣味。
松坂慶子が出てくるのも待たず、20分でワイプ。
前にドラマで山崎努がやってた時の方がずっと面白かった。
あおい輝彦が若い。
 
陰獣
 
これもあおい輝彦。
江戸川乱歩の原作が面白いのか、まあまあ観られる出来。
でも、やっぱ私は邦画はだめだな。
暗いよ。
ドラマで、郷ひろみが明智小五郎をやった乱歩モノがものすごくよかった覚えがある。
「D坂の殺人事件」だったか。
 
6デイズ7ナイツ
 
じゃあ能天気な洋画を、ってんでハリソン・フォード主演。
流されて・・・」のソフトなやつですね。
2時間観て、面白くないわけではないが、やっぱり「観なくていいよ」。
よくある「だからなんなんだ」ってやつだった。

99年12月

トゥルーマン・ショー
 
初めてディレクTVの有料映画を録画。
基本のパックとは別に、1本360円払って観る。
ビデオ屋とほぼ同じ料金だが、借りに行かなくてもいいのが魅力。
最初はややテンポが悪いが、観終わってみるとなかなかいい映画だった。
もっとしょうもない話かと思っていたが、案外泣ける。
 
アナスタシア
 
ずいぶん楽しみにしていたのだが、15分でワイプ。
アラジン」以降ヒットがないアメリカアニメ。
(「ライオン・キング」もスカだった)
 
菊次郎の夏
 
ビートたけし監督・主演。
コドモがいい味出しているので点が高い。
でも、公園の変態おじさんを見ると、「こんなの海外に出していいんかいな」と思う。
全体としてはとてもいい映画だった。
ビートたけしにしか作れないんだろうな、こういうのは。
 
マーキュリー・ライジング
 
どうして、いやだいやだと言いながらブルース・ウィリスを観てしまうのだろう。
これもコドモがよかった。
最近、コドモの出てくる映画に甘い。
いわゆる「陰謀モノ」なのだが、こんなラストでいいのか?と疑問。
ホワイトハウスにたどりついて大統領に直訴する以外ないと思ったのに。
 
エネミー・オブ・アメリカ
 
これも陰謀モノ。
こっちの方が説得力あったな。
ジーン・ハックマンて頼りになりそうだし。
ウィル・スミスがけっこう好き。
それにしても「NSA」に目をつけられると人生終わっちゃうかも。
 
恋におちたシェイクスピア
 
アカデミー作品賞は全部観る、という主義に基づいて借りてくる。
最初の45分ぐらいはつらくてつらくて、アカデミー、とおまじないをとなえてなかったらワイプだった。
その後はけっこういい感じになってきた。
「ロミオとジュリエット」は読んだことなくて、鉄腕アトムの「ロビオとロビエット」なら知ってる、と言う人は「ナイチンゲール」と言えば看護婦さんだと思っていた。
多少はシェイクスピアの素養があった方がいいかも。(私も「十二夜」は読んだことない。ちなみにナイチンゲールは鳥の名前です)
アカデミーの衣装賞は絶対とってるだろうな。
カリオストロ伯爵みたいなのと結婚させられてアメリカに連れてかれちゃった彼女は、幸せになれたのだろうか。

キルトに綴る愛
 
DIREC TVでやっていたので観た。
きれいな映画だった。
たいへんよかったのだが、こういうのは観てもらわないと「どこがよかった」と言うのは難しい気がする。
ウィノナ・ライダーがきれいだった。

 
今年の「大内家映画ベスト3」は、厳正な投票の結果、
 
1.「シティ・オブ・エンジェル
2.「ダラパティ 踊るゴッドファーザー
3.「スネーク・アイズ
 
に決まりました。
どうもニコラス・ケイジに点が甘かったかな。
 
シティ・オブ・エンジェル」は、とにかく画の緊張感がよかった。
話はやや安い。
それでもラスト10分気持ちよくおいおい泣けた。
 
ダラパティ」ですが、最初は「ムトゥ 踊るマハラジャ」がよかったと思ったんだけど、シネマ日記を読み返してみたら、このシリーズは「ムトゥ」「ダラパティ」「ヤジャマン」と全部観ていて、中で「ダラパティ」が一番よかったと考えた。
泣ける話だったような記憶がある。
 
スネーク・アイズ」は、最後の最後、クレジット後の謎がやや残って気持ち悪いのをのぞけば、面白かった。
同じニコラスくんで「8mm」も残ったが、こちらの勝ち。

選外にブラピの「
ジョー・ブラックをよろしく」も上がったけど、詰めがちょっと甘いかなってことで、落ちました。
よかったけどね。

 
ということで、今年もいい映画を観ることができました。


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